宮迫博之と田村亮が記者会見で吉本への怒り爆発 「『記者会見するなら全員クビ』といわれた」

(2019年7月20日)

宮迫博之と田村亮が記者会見で吉本への怒り爆発 記者会見する宮迫(㊧)と田村(NHK「ニュース7」から)

反社会的勢力が絡んだ闇営業が発覚して19日、吉本興業から契約を解消されたお笑いコンビ、雨上がり決死隊の宮迫博之(49)と、同問題で謹慎処分中のロンドンブーツ1号2号の田村亮(47)が20日午後3時過ぎから、都内で記者会見して一連の騒動の謝罪をするとともに、「会見をやりたかったが、記者会見するなら全員クビにするといわれた」 などと、吉本興業に怒りを爆発させた。

NHK「ニュース7」によると、宮迫と田村は問題発覚後初めて記者会見して、これまでも会見をやりたいと訴えてきたが、全員連帯責任でクビにするなどといわれて会見が実現しなかったと説明したという。

会見で宮迫は「詐欺にあわれた被害者の方々、お詫びさせてください。本当に申し訳ありませんでした」と語り、田村は「不快な気持ちにさせてしまい、嫌な気持にさせてしまい、本当に申し訳ございませんでした」と話し、2人は深々と頭を下げた。

そして一連の騒動について宮迫は「大きな騒動にしてしまったのは、僕の保身からくる軽率なうそから始まっています。すべての責任は僕にあります」と語り再び頭を下げた。

宮迫は2014年、カラテカの入江慎也の仲介で振り込め詐欺グループの忘年会に出席して金銭を受け取ったと6月7日発売の写真誌「フライデー」に報じられたが、当初ツイッターで「ギャラはもらっていない」と説明していた。後に吉本は宮迫が100万円受け取ったとしていた。さらに19日発売の同誌では、2016年7月に金塊強奪事件で逮捕された男と、大阪のキャバクラで同席して帰り際に金銭を受け取ったと報じられた。

 田村の会見要求に「やってもええけど全員連帯責任でクビにする」

一方で、今まで記者会見を1度も行わなかったことから「逃げた」などと一部で報じられたことについて「自分のことが許せなくなり、何度か吉本社員に『大丈夫か。会見を開いて言ったほうがいいのではないか』」と言ったが「いえ、会社としては静観です」と言われました」と語った。

速やかに記者会見をして説明することが吉本興業と宮迫らに求められていたなか、宮迫は会見を要望したが吉本が「静観」を決め込んだというのだ。

さらに宮迫は、田村が社長に「記者会見をやらせてほしい」と訴えたところ「『亮(田村)やってもええけど、ほんなら、全員連帯責任でクビにするからな』と。『俺にはお前ら全員首にする力があるんだ』と、そういわれて全員何も言えなくなりました」と怒りをにじませて”暴露“した。これは、タレントより優位な立場にある事務所社長の立場からの「圧力」どころか「脅迫」といわれても仕方がない。ほとんど”ブラック企業”のレベルだといわざるを得ない。

その後、引退会見でもいいので謝罪をさせてくれなどと何度も頼んだが、「期限はこっちで決める」の一点張りで、2人で弁護士を雇って吉本側とやり取りを続けてきたところ、吉本から「引退会見か会社との契約解消かどちらか選んでください」という書面が届いたという。

 田村号泣「どういう風にしたらちゃんと謝れるかを手伝ってほしかった」

田村は「ほんとに(会社と)僕がファミリーとするんだったら、ぼくは子供だと思っています。子供が悪いと思ってることを謝ろうとしてるのを、止めるのが親ではないと思います。どういう風にしたらこいつらがちゃんと謝れるかを手伝ってほしかっただけです」と涙を流しながら訴えた。

2人の記者会見について、吉本興業の担当者は「会社として関与していない会見なので基本的にこちらからコメントすることはない。これから内容を確認し、対応が必要かどうか検討する」と話しているという。

宮迫は「引退」と一部で報じられたが「僕のような者でもいつかお役に立てることがあるかもしれないという思いがあるので、今は引退ということは考えられません」と話したという。

宮迫らの反社会的勢力が絡んだ闇営業は非難されて当然だが、背景には吉本のタレントとの契約の問題やしばしば所属タレントがネタで話す吉本のギャラの問題も取りざたされている。また一連の問題についてこれまで1度も事務所として記者会見をして事情を説明することをしなかったことや、宮迫らの記者会見の要求に「圧力」まがいの言動をして封じたと告発されたことも問題だ。「お笑いの老舗」が全く笑えない危機的な事態に陥っているといわれても仕方がない。