松本人志「最悪の事態は脱出できた」「ワイドナショー」で吉本問題激白

(2019年8月11日)

松本人志「ガセのニュースが多い」「ワイドナショー」で激白
 吉本問題の現状を語った松本(11日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」から)

一連の「闇営業」問題で吉本興業が経営アドバイザリー委員会を設置し「専属エージェント契約」の導入を決めたことを受けて、松本人志(55)が11日、「ワイドナショー」(日曜午前10時、フジテレビ系)で「最悪の事態からは脱出できた」と語り、「ガセニュース」や専属エージェント契約について大いに語った。

吉本興業の経営改善を話し合う「経営アドバイザリー委員会」の初会合が8日、開かれ反社会的勢力との決別や所属タレントとの契約の問題について話し合われ、タレントが自身でマネジメントし吉本側には主に仕事の獲得を依頼する専属エージェント契約を新たに導入することを明らかにした。水面下では松本人志が加藤浩次(50)らと話し合うなどして吉本に働きかけて吉本が改革に動き、これを受けて「経営陣が変わらなければ辞める」と言っていた加藤浩次が吉本残留を決めるなど吉本の改革に向けた動きがあった。

松本は「これにて一件落着とは全然思ってないんですけど、最悪の状況からは脱出できたのかなあと」と現状について語った。松本が大﨑会長に直談判するなど水面下で動いて吉本が改革を考え始め、加藤も残留を決めたといわれるが、松本は「僕は全然大したことはしていない。ただ浜田(雅功)よりは頑張りましたよ」と言って笑わせた。

 松本「”中居、岡本と3人メシ”などガセのニュースが多い」

そして今回の一連の吉本騒動をめぐる報道について媒体名を名指しして事実に反する「ガセ」だとツイッターで指摘した問題について言及した。

浜田と極秘でサシ飲みと報じられたことについて「これは一番今、反社と絶対付き合ったらあかん」と笑わせ、「これまた難しいところでね。ガセっていうとじゃあほかのニュースは全部ホンマなんかってとられがちなんですけど、ガセは多いんです、ほとんどガセなんですけど、たまにはこういうふうにやらないと、抑止力には少しはなるのかなと思うし、第三者を巻き込んだ嘘のニュースは一応僕もやっとかないと、やる義務もあるのかなあと」と語った。

浜田とは「2人でしゃべることは一切ないです、まあ何となくは会話しましたよ」という。
MCの東野から「こういうニュースが出たからたまにはサシで飯でも食いに行こうかという風にはならないのか。ダウンタウンナウをカメラなしで2人でやるとか」と言われて松本は「あいつがどう考えているのか全く分からへんよ、会社のことをね。今回の契約のことだってどうするのか」と話し2人が普段はほとんど話していないことを明かした。

 竹山「専属エージェント契約は今後の芸能界にとって面白い試み」

その後、従来の専属マネジメント契約に加えて専属エージェント契約が導入されたことについての話になり、東野は「従来の専属マネジメント契約するほうが吉本としては扱いやすい。ただ、(専属エージェント契約は)テレビやラジオは吉本興業さんと契約するけれども、例えば出版とか、舞台などは別の事務所と契約する。その時の窓口としてエージェント、代理人を立てる、そういうことでしょう」と説明した。

コメンテーターのカンニング竹山は「いいとこ悪いとこあると思うんですね。ただ、全体的にみると、吉本さんだけの問題じゃなくて、日本の芸能界全体でみると、一つの今後の面白い試みだと思うんですね。アメリカはこういう芸能界社会になっているじゃないですか」と前向きに評価した。

 東野「専属エージェント契約にしたらレギュラーゼロになる恐れがある」

松本は「ほかの芸人さんも、それならと言って、吉本に来る人もおるかもしれん」という。 一方で東野は「仮に、吉本制作のバラエティ番組にエージェント契約をしている吉本のタレントの僕はグループに入れてくれるのか」という。
「まとめて製作費を吉本興業に渡して罰番組を作ってくださいといったときに、どうしても吉本は専属マネジメント契約をしているタレントを優先的に入れますけど、そのなかでしている専属エージェント契約をしている東野も入れてくれるっていう余白があるのか、どうなんだろう」(東野)と不安を口にした。

竹山は「契約を細かくちゃんと作っておかないと。普通に考えると、自分の会社ですべて(番組などの制作を)やるときに、外に出た人、専属エージェント契約の人を呼ぶと金がかかっちゃうじゃないですか。経営者としては普通に考えると呼びたくないよね。経費削減でやりたいから」という。

東野は「今やってる番組はほぼほぼ吉本興業が作ってる番組ばっかりやから、専属エージェント契約にした瞬間にレギュラーがゼロ本になる恐れがある」「これは俺は干されへんの?どうなのっていうのがある」という。

松本は「干されるかもわかれへんなそれは」といい、竹山は「どういうふうな契約でそれをやるかっていうのが必要なんでしょうね。吉本さんとの仕事の時は何%でやりますよとか、そういうのを細かく決めなきゃいけないんじゃないですか」と指摘した。

 東野「加藤(浩次)の動向をうかがって」
 松本「さんまさんにお世話になる」とギャグも飛び出す

東野「僕としては加藤(浩次)の動向をうかがって」と言って笑わせた。
松本は「僕は全然違ってて、さんまさんとこにお世話になる」「吉本には感謝しかないですよ」と泣く真似をして爆笑を誘った。

「いろんな選択肢があるから、ダウンタウンさんはこうするのかなとか」(東野)
「コンビ同士が一緒である必要もないわけだ」(松本)
「ダウンタウンだと一緒じゃなくてもいいだろうけど若手だと一緒のほうがいいとか立場立場で違うんでしょうね」(竹山)
「6000人それぞれの秋。1月ぐらいにどうなったかっていう」と東野が締めくくった。

弁護士の犬塚浩氏は、最初にエージェント制を認めたプロ野球界を例にとって「一番問題になったのは、エージェントの費用は選手が払わなければいけないわけなんです。その費用を払える人と払えない人がいて、必ずしも全員にエージェントがついたわけじゃないんです。そうするとエージェントを雇えるタレントさんというのは現実問題としてそれほど多くはないだろう」と指摘した。
専属エージェント契約をめぐって大いに議論が盛り上がった。契約問題だけでなく「吉本改革」は課題山積のようだが、「ワイドナショー」を始め、加藤浩次が「スッキリ」で吉本問題を本音で話すなど、これまでになくタレントたちが率直に意見を話すことは