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ハリウッド特急便
米女優ロリ・ロックリン、大学不正入学事件で禁固2か月・罰金２７００万円の実刑判決
（2020年８月22日13:20）
有名大学の不正入学事件で２１日（現地時間）、ロサンゼルスの連邦裁判所は米人気ドラマ「フルハウス」で知られる女優ロリ・ロックリン被告（５６）に禁固2か月と罰金１５万ドル（約１６００万円）、社会奉仕１００日の実刑判決を言い渡した。夫のファッションデザイナー、モッシモ・ジャヌリ被告（５７）は禁固５か月罰金２５万ドル（約２７００万円）、２５０時間の社会奉仕の実刑判決となった。夫妻は昨年３月、大学入試コンサルタントに５０万ドル（約５３００万円）を払って２人の娘の経歴を偽って名門の南カリフォルニア大学に入学させたとされる。
米紙ニューヨーク・ポスト（電子版）によると、連邦判事はロックリン被告に実刑判決を言い渡し「おとぎ話のような生活を送りながらも、貪欲に５０万ドルの賄賂を払って娘たちを南カリフォルニア大学に入学させるために共謀した」と厳しく断罪した。
「あなたは有罪判決を受けた重罪人として私の前に立っている。何の罪で？もっと多くのものを手に入れたいという不可解な欲望のためだ」と判事は指摘したという。
そして「私たちはただ、あなたが残りの人生を魅力的に過ごし、あなたが言ったように、あなたが傷つけたものへの償いをすることを願うだけです」とさとしたという。
ロックリンは涙をこらえながら「私はひどい決断をしました。私は娘たちに大学入学のプロセスで不当な優位性を与え、自分自身が私の道徳的な羅針盤から外れてしまいました」と反省の言葉を述べ、「裁判長、私は本当に深く深く反省しています。罪に向き合い償いをする準備ができています」と語ったという。
ロックリンの代理人のトラッシュ弁護士は「このスキャンダルのせいで、ロックリンは４０年かけて築き上げてきた女優としてのキャリアを失ってしまった。彼女の私生活もまた、容赦ないメディアの注目を浴びることで台無しになってしまった」と語った。
「彼女の有名人であるがゆえに、国民的スキャンダルの主役になっている。彼女がどこへ行こうともパパラッチが彼女を追いかけてきた。だがそれは大学を退学になるなど娘達が耐えた痛みとは比べ物にならない。子供たちを傷つけたという事実は、彼女が残りの人生を背負っていかなければならない」と語った。
ロックリンは１１月１９日までに服役を開始するという。彼女の弁護士は、彼女をビクタービル・キャンプに収監することを要求しているという。ビクタービル・キャンプは、彼女の家の近くのサンバーナディーノ郡にある連邦政府の監禁施設だという。
ロックリン夫妻は大学不正入学事件の首謀者ウィリアム・シンガー被告に５０万ドル（約５３００万円）を支払い、２人の娘を才能のあるボート選手として偽って南カリフォルニア大学のボート部に推薦で入学させたとされる。
■大学不正入学事件
全米を揺るがした大規模な大学不正入学事件は、約３０人の著名な両親が、首謀者の大学入学コンサルタント、ウィリアム・シンガー被告に総額で２５００万ドル（約２８億円）を支払い、替え玉受験や点数操作などの手口を駆使して、ハーバード大、エール大、南カリフォルニア大、UCLA（カリフォルニア大学ロサンゼルス校）など難関のエリート大学に裏口入学させたとされる。ハフマン被告と女優ロリ・ロックリン被告を含む約３０人の受験生の親と仲介者、大学関係者計約５０人が起訴される史上最悪の裏口入学事件に発展して全米に波紋を広げた。
米人気ドラマシリーズ「デスパレートな妻たち」の女優フェリシティ・ハフマン（５７）は、昨年、娘の１人を大学に入れるためにシンガー被告に金銭を払って入試の点数を捜査したとして、禁固１４日と罰金３万ドる（約３２０万円）などの実刑判決を受け服役した。