「アリータ:バトル・エンジェル」サイボーグの少女アリータが圧倒的な存在感

(2019年2月23日)

  • アリータ
  • 「アリータ:バトル・エンジェル」(TOHOシネマズ六本木ヒルズ)

「アバター」、「タイタニック」などで知られるハリウッドのヒットメーカー、ジェームズ・キャメロン監督が製作・脚本を担当して木城ゆきとのSFコミック「銃夢」を最先端のVFXを使って実写映画化したSFアクション大作。ロバート・ロドリゲスが監督を務めた。ヒロインのアリータは「メイズ・ランナー」のローサ・サラザールがモーション・キャプチャーの装置をつけて演じてスクリーンに再現された。

26世紀の地球は空中に浮かぶ支配者が住む都市「ザレム」と、その下にありザレムから排出された廃棄物が堆積し荒廃した被支配者が住む“クズ鉄町”アイアンシティの2つの世界に分断されていた。アイアンシティに住むサイバー医師のイド(クリストフ・ヴァルツ)は、クズ鉄の山の中から少女の頭部を発見して、新しい機械の身体を装着して、そのサイボーグにアリータと命名する。イドに大切に育てられ、街で知り会った若者のヒューゴ(キーアン・ジョンソン)と親しくなる。ある日イドが敵に襲われたときに超人的な戦闘能力を発揮してイドを救う。実はアリータは300年前の大戦中に製造された最強兵器だった。やがてアリータは自分のアイデンテティを探し求めるようになり、戦士に目覚めていくというストーリー。

まずは、大きな瞳が特徴的なアリータのまるで生身の女優のようなリアリティと存在感に驚かされる。感情も思考も人間に最も近いサイボーグといったところか。そしてアリータとヒューゴのラブロマンスや、独創的でシュールなアイアンシティの世界を舞台に繰り広げられるサイボーグ同士の壮絶な戦闘アクションなど見どころが多いSFアクションになっている。続編の製作を予感させるラストシーンになっていた。(2019年2月22日公開)