「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」 ゴジラがキングギドラの猛攻でダウン!?モスラ、ラドンも大暴れ

(2019年6月3日)

ゴジラ
「ゴジラ コング・オブ・モンスターズ」(TOHOシネマズ新宿)

「GODZILLA ゴジラ」(2014年)、「キングコング:髑髏島の巨神」(2017年)に続く、米国のレジェンダリー・エンターテインメントが東宝と提携して製作するゴジラとキングコングが登場するモンスターバース・シリーズの3作目。

1作目の「GODZILLA ゴジラ」でゴジラがサンフランシスコで大暴れしてから5年後、未確認生物を調査する特務機関モナークの雲南省の基地でモスラの卵が孵化し、さらには南極の基地で「モンスター・ゼロ」と呼ばれるキングギドラが目覚め、ゴジラと壮絶な死闘を繰り広げ、ゴジラがダウンを奪われるシーンも。さらにはラドンも復活して4大怪獣入り乱れての怪獣大戦争が勃発する。大都市が破壊され地球が破滅する危機に陥るなか、モナークのメンバーや前作に引き続き渡辺謙が演じる芹沢猪四郎博士らが危機を救うために奔走し、キングギドラと戦った後姿を消していたゴジラも復活して立ち上がるというストーリー。

俳優陣のキャストは渡辺のほかに、前作で息子をゴジラに殺されゴジラを憎み、怪獣との共存を主張するモナークから脱退した動物学者マーク・ラッセルにカイル・チャンドラー。その妻でモスラとの交信を試みているうちに元イギリス陸軍大佐アラン(チャールズ・ダンス)が率いるテロリストグループに拉致されるモナーク幹部の純古生物学者エマ・ラッセル役にヴェラ・ミーガ。その娘で母とともに怪獣との共存を考えているマディソン・ラッセルにミリー・ボビー・ブラウン。モナークの考古人類学者アイリーン博士に中国の人気女優チャン・ツィイー。モナーク幹部の古生物学者グレアム博士にサリー・ホーキンスなどで、怪獣をめぐる人間たちのドラマを熱演している。

監督は子供のころから東宝ゴジラシリーズのファンで随所にオマージュ

マイケル・ドハディ監督は子供のころから東宝のゴジラ映画を見ていておもちゃも集めていたという。今作を「モンスター・オペラ」と呼んでいるという。その言葉通りにゴジラをはじめ、「三大怪獣  地球最大の決戦」(1964年)、「ゴジラVSキングギドラ」(1991年)などに登場する頭が3つあり2本の尻尾を持つ怪獣キングギドラ。「空の大怪獣ラドン」(1956年)、「怪獣大戦争」(1965年)などに登場する、翼竜プテラノドンが突然変異して生まれたというラドン。そして「モスラ対ゴジラ」(1964年)、「モスラ」(1996年)などに登場する巨大が蛾のようなモスラも出てきて東宝ゴジラシリーズの怪獣たちの”オールスター戦”になっている。そしてブルーの放射熱線を口から吐くゴジラは一段とパワーアッぷしているほか、キングギドラは凶暴でモスラが羽を広げるシーンも圧巻だ。伊福部明作曲の「ゴジラのテーマ」やザ・ピーナッツが歌ってヒットした映画「モスラ」の劇中歌「モスラの歌」を基にした曲も流れる。

エンドロールが流れた後にも次につながるシーンが出てくるので見逃せない。ちなみに4作目のゴジラとキングコングが対決する「Godzilla vs. Kong」が製作中で来年5月に公開されることが決まっている。(2019年5月31日公開)