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周庭氏が警告「10月1日(中国建国記念日)は警察や親北京派マフィアによる暴力行為が激しくなる可能性が高い」

(2019年9月29日)

反政府デモが続く香港では中国建国70周年の記念日となる10月1日に新たな大規模デモが計画されているが、民主化運動のリーダー、周庭(アグネス・チョウ)氏(22)はツイッターで「10月1日は、警察や親北京派マフィアによる暴力行為が激しくなる可能性が高い」と警告した。

中国建国70周年記念日の10月1日に行うデモは「独裁政権反対」のデモで、「特に10月1日は、警察や親北京派マフィアによる暴力行為が激しくなる可能性が高いです。」と周氏。

周氏は以前も「警官隊がデモ隊に紛れ込んで火炎瓶を投げている」と指摘していたが、デモ鎮圧するために警官が”暴徒“を装って”デモ暴徒化“を”自作自演“するなどなりふり構わない弾圧が激化しているという。

イギリスの植民地だった香港が1997年に中国に返還されたときに、50年間は社会主義の中国と異なる資本主義を採用し、外交と国防を除き「高度な自治」を有する特別行政区とする「一国二制度」を定めた。中国本土では制約されている言論・報道・出版の自由、集会やデモの自由、信仰の自由も認められた。しかし、なし崩し的に香港を中国化しようとする動きが目立つ中央政府に対する香港市民の反発は強い。9月8日の朝には、「200校以上の中学、高校の生徒が学校の前で手をつないで「人間の鎖」を作り、抗議活動への支持を示しました」(周氏のツイッター)という。

周氏らが掲げる「香港市民の5つの要求」は
1. 改正案の完全撤回
2. 警察と政府の、市民活動を「暴動」とする見解の撤回
3. デモ参加者の逮捕、起訴の中止
4. 警察の暴力的制圧の責任追及と外部調査実施
5. 林鄭月娥の辞任と民主的選挙の実現
であり、9月4日にその(1)が実現したことになるが、残された4項目の要求について行政府は応じていないためデモが続いている。

香港情勢は見通しが不透明だが、10月1日の「中国建国記念日」が今後の情勢を左右する日になる可能性は高いとみられる。中国は建国記念日を祝う大規模な軍事パレードを行うが、香港では「独裁政権反対」の大規模デモとあって、緊迫した状況が続きそうだ。