高田川部屋・勝武士が２８歳でコロナで死去　角界に衝撃

新型コロナウイルスに感染して入院していた高田川部屋の三段目・勝武士（しょうぶし）さん（本名・末武清孝）が１３日午前０時３０分、コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のために都内の病院で死去した。日本相撲協会が同日発表した。２８歳の力士のコロナ感染死に角界に衝撃が走った。日本のプロスポーツ選手がコロナで死亡するのは初めてだという。

勝武士さんは４月４、５日に３８度台の発熱があったが、受けい入れ先の医療機関が見つからなかったという。４月８日、熱が下がらず、血痰がみられたため救急車を呼んだが、なかなか受け入れ先が決まらず、夜に都内の大学病院に入院。コロナの簡易検査の結果は陰性だったという。
４月９日、症状が悪化し、別の病院に転院。４月１０日、PCR検査で陽性と判定された。
４月１９日、症状が悪化して集中治療室で治療。５月１３日午前０時３０分、都内の病院で死去した。

勝武士が所属する高田川部屋では、師匠の高田川親方（元関脇・安芸乃島）や十両・白鷹山らが感染していたが、親方らはすでに退院したという。角界では計７人が感染し、力士同士が接触する稽古を自粛していた。

日本相撲協会は４日、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の延長を受けて、２４日初日の夏場所（東京・国技館）の中止を発表。７月１９日初日の名古屋場所は会場を東京の国技館に変更して無観客での開催を目指すとしている。