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周庭氏日本の国会議員に感謝 超党派で国家安全法に反対の署名

(2020年5月29日)

中国の全人代(全国人民代表大会)で28日、香港での反政府運動を取り締まる「国家安全法制」を導入する決定を採択した。香港の民主化運動への統制強化の動きが強まり、香港の高度の自治を保障する「一国二制度」が存続の危機を迎え市民の抗議デモが拡大するなど緊迫した状況が続いている。そうしたなか、香港の民主化運動の香港衆志(デモシスト)メンバー、周庭(アグネス・チョウ)氏(23)はツイッターで、日本の国会議員が超党派で国家安全法に反対する署名をしたことに感謝。また香港の抗議デモで「中学生が逮捕された」と告発した。

国家安全法の制定は賛成2878票、反対1票、棄権6票の圧倒的多数で採択された。8月にも可決して施行されるという。李克強首相は「一国二制度を長く持続させ、香港の繁栄と安定を守る」ためだと主張したが、香港民主派はその真逆の見解で「一国二制度の崩壊」と主張し、なし崩し的な”香港の中国化“に危機感を募らせ抗議デモが続いている。「香港独立」の旗も目立った。同法は香港での分裂、転覆、破壊活動などを処罰し、中国政府が香港に関係機関を設置して直接取り締まることも可能になるという。香港立法会(議会)の審議は行われない。

周庭氏は28日、「山尾しおり議員と山田宏議員のツイートによると、58名の自民党の国会議員と22名の野党の国会議員が国家安全法に反対する署名をしてくださいました。山田さん、山尾さん、そしてその80名の国会議員の皆さん、本当にありがとうございます」と国家安全法に反対の署名をした日本の国会議員に感謝した。

■周氏「制服を着ている中学生も逮捕された」「警官隊がペッパーボール弾乱射」

香港では大規模な抗議デモが続いているが、周氏は「今日の警察は狂っている。デモに参加していない市民を含めて、600人以上の市民が逮捕されました。学校が終わったばかりの、制服を着ている中学生も数人逮捕されました」と27日のデモでの警察の異常なまでの強権ぶりを告発した。

警察はデモに参加した市民にペッパーボール弾と呼ばれる催涙弾を乱射しているという。「今日は国歌法と国家安全法に反対するデモがあります。香港市民は平和にデモをやってるのに、警察が突然走りながらペッパーボール弾を乱射しています。市民は逃げ惑い、現場は混乱した状況になっています」として催涙弾の一種であるペッパーボール弾を乱射していると訴えた。