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周庭さん香港の民主化運動デモシスト脱退を発表 国家安全法成立で悲痛決断

(2020年6月30日18:20)

周庭さん香港の民主化運動デモシスト脱退を発表 国家安全法成立で悲痛決断
(デモシストを脱退した周庭さん=インスタグラムから)

香港の民主化運動の象徴で”雨傘運動の女神“と呼ばれた香港衆志(デモシスト)のメンバー、周庭(アグネス・チョウ)さん(23)が30日、デモシストを脱退することを自身のツイッターで発表した。香港の反政府運動などを中国が直接取り締まることが可能になる国家安全法が同日、中国の国会に相当する全国人民代表大会で可決したため「もう避けることができない決定」だとしている。中国に拘束され投獄される危険性を回避するための撤退とみられる。国家安全法の可決で香港の民主化運動が危機を迎えている。

周庭さんはツイッターで「私、周庭は、本日をもって、政治団体デモシストから脱退致します」と発表。「これは重く、しかし、もう避けることができない決定です」と苦渋の決断だったことを明かした。そして「 絶望の中にあっても、いつもお互いのことを想い、私たちはもっと強く生きなければなりません。生きてさえいれば、希望があります」としている。

■国家安全法の「国家分裂罪」と「政権転覆罪」の最高刑罰は無期懲役

周庭さんは28日、「今日の香港での報道によると、香港版国家安全法は火曜日(30日)に可決される可能性が高い、そして「国家分裂罪」と「政権転覆罪」の最高刑罰は無期懲役という。日本の皆さん、自由を持っている皆さんがどれくらい幸せなのかをわかってほしい。本当にわかってほしい...😭」と訴えていた。

周庭さんが民主化運動を続ければ国家安全法の「国家分裂罪」などに問われる可能性がある。国家安全法は香港の民主化運動を封じ込める込めるのが目的とみられる。

さらに「香港で自由や民主主義のために戦う人たちは、自由や命を失うことも考えないといけないということが、本当に悲しい。私も、たくさんの夢を持っているのに、こんな不自由で不公平な社会で生き、夢を語る資格すらないのか。これからの私は、どうなるのか... いつかまた日本に行きたいなぁ」ともコメントしていた。

6月27日のツイートでは「国家安全法の目的の1つは、国際社会との交流を阻止することです。去年から増えた国際社会からの注目も、アメリカで可決された香港人権民主法案も、中国が非常に望まないことですから。こうした国際交流をずっとやってきた仲間たちや私が、これから危険な状況になるかもしれません」と訴えていた。

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