十朱幸代が自伝で初告白「彼とは婚約寸前までいきました」

(2018年11月12日)

  • 十朱幸代の自伝「愛し続ける私」

十朱幸代(75)が自伝「愛し続ける私」(集英社刊)で、小坂一也さんとの事実婚と破局や竹脇無我さんとの不倫騒動、そして今年5月に死去した人気歌手・西城秀樹さん(享年63)とのロマンスについて初めて真相を告白して話題を呼んでいる。

NHKの連続ドラマ「バス通り裏」(1958年~1972年)で一世を風靡し、明るく健康的な清純派女優として国民的な人気があった十朱は、歌手で俳優の小坂一也さん(1992年月日、60歳で死去)と15年にわたって交際して1972年に結婚したが未入籍のまま、突然破局。その後は華麗な男性遍歴で「恋多き女」といわれた。

《30代から40代、演じることがどんどん楽しくなっていったこの時期、私はたくさん、恋もしました。32歳で小坂さんと別れた私は、その時点から急に視界が開けたのです。》(同著より)

《17歳から32歳まで、私はほかの男性に見向きもしなかった。》(同)
《でもその分、別れてからの私は自由! を謳歌しました。これが青春?そんな気分でした。なにしろ恋人がいなくなったことを世間がみんな知っているんですから。急にモテ期到来、でした。》(同)

名前は出していないが、竹脇さん(2011年、67歳で死去)との不倫騒動についても書いている。
《彼とは、舞台で恋人役をしてからのお付き合いでした。》(同)という。
《今だったら大変なお叱りを頂戴していたと思います。当時もマスコミに知られて、かなり叩かれました。でも、言い訳になりますが私は、離婚を前提に別居なさっていると彼からは聞いていましたし、もちろん、私は彼と結婚したいなんて、つゆほども思ったことはありません。彼とは、いわば、同志のような関係でした》(同)と振り返っている。

「婚約発表会見を1週間後に準備する、というところまで、行きました」


そして、当時47歳の十朱と12歳年下の人気歌手・西城さんとの熱愛は芸能マスコミを大いににぎわせた。西城さんについても名前は出さずに「彼」としている。
《NHKのテレビドラマでご一緒したのが、彼との出会いでした。》(同)。

1989年、NHKの「夜の長い叫び」で共演したのがきっかけで熱愛に発展した。ドラマが終了した後、神戸で行われた西城さんの舞台「坂本龍馬」に十朱が通っていたという。2人は交際を公に認めた。そして「90年3月10日、ロサンゼルスから帰国した2人をワイドショーが成田空港でキャッチした。2人は10日間、ロサンゼルスでバカンスを楽しんだんです。」(ワイドショー関係者)。2人は「フィーリングが合う」(十朱)「まじめに付き合っています」(西城さん)と交際宣言した。そして同年5月、「6月17日に都内のホテルで婚約発表、11月結婚」とスポーツ紙がスクープして大騒ぎになった。ところが、十朱は「事実無根。結婚の予定はありません」と全面否定。西城さんの関係者も「これは完全なフライイング。結婚なんて聞いていません」と否定した。「婚約発表もなく2人はいつのまにか破局してしまったんです」(同ワイドショー関係者)
そのいきさつについて十朱は自伝で初めて明かしている。

《彼とは婚約寸前までいきました。私が結婚というものに一番近づいたのは、あの時だったように思います。(中略)実は、婚約発表会見を1週間後に準備するというところまで、行っていました。》(同)。
《それでも、ふたりの周囲には、反対する方がたくさんいました。自分の親、兄弟、彼のご家族の反対を前にしたら、私はそこから先に進めなくなってしまい……。迷いを振り切っても結婚する、という覚悟が私にないと知って、彼は去って行ったのです。》(同)

十朱の自伝は、恋愛事情を初めて明かしただけでなく、「バス通り裏」などの出演の裏話や、石原裕次郎さん、中村錦之助さん(後の萬屋錦之介)、高倉健さんなど共演したスターたちのエピソードや、十朱の女優としての仕事ぶり、信条などがちりばめられ、日本を代表する女優の一人十朱を知ることができる読み応えのある1冊になっている。