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沢尻エリカ被告初公判「女優復帰は考えていない」が「年内復帰」説も

(2020年1月31日)

沢尻エリカ被告が初公判
(沢尻被告㊧の初公判が開かれた東京地裁)

自宅マンションで合成麻薬MDMAなどを所持したとして麻薬取締法違反の罪で起訴された女優沢尻エリカ被告(33)の初公判が31日午後3時から、東京地裁で開かれた。沢尻被告は起訴事実を認め、麻薬使用の実態などについて語り「女優復帰は考えていない」と語った。しかし「年内復帰」説も取りざたされている。

沢尻被告は黒のパンツスーツに白シャツ姿で髪はポニーテールにして法廷に登場。裁判官から名前を聞かれて「沢尻エリカと申します」と答え「職業は無職です」と述べた。裁判官から起訴内容について間違いないかと問われると。「間違いありません」とはっきりとした口調で認めたという。 検察側は冒頭陳述で「被告は19歳のころから大麻やMDMA、LSDを使用し、以降使用し続けている」「薬物は知人女性や知人男性から入手して自宅で保管していた」などと指摘した。沢尻被告は、お守り袋に入ったMDMAとLSDの紙片、冷蔵庫のプラスチック容器に入ったLSDの液体、アクセサリーケースの中に保管していたMDMAについて聞かれて自分のものと認めたという。MDMAは「知人男性から」、LSDは「知人女性からもらっていた」という。法廷で実名は出なかった。

■主治医「MDMA、LSDの依存症は認められないが大麻は軽い依存」

その後の証人尋問では沢尻被告の主治医で薬物治療を専門に行っている精神科医が情状証人として証言。心理検査、性格査などで「MDMA、LSDの依存症は認められない」が「大麻は仕事や撮影期間は使っていないが、長い休みが取れたときに使い、少しずつ量が増えることがあった。大麻は軽度の依存症があったのではないかと思います」と証言したという。

■「薬物を制する以上に薬物に制されるようになっていました」

そして被告人質問が行われ「自分の中では薬物をコントロールできると思っていたのですがそれは大きな間違いでした」と述べた。「気が付けば薬物を制する以上に薬物に制されるようになっていました」と述べた。 検察側から「なぜやめられなかったんですか?」と問われ「誘惑を断つことができませんでした」と答えたという。「コントロールできるという甘い考えがあった」という。

■「女優復帰は考えていない」というものの

女優復帰について聞かれ「女優への復帰は考えていません」と述べたという。その理由について「あまりに身勝手な行為により多くの方を裏切り傷つけてしまった代償は大きく復帰にいたれる資格はないと思います」と述べたという。

■検察側は「懲役1年6月求刑」2月6日判決

検察側は「19歳から違法薬物を使用し薬物への親和性は顕著」と指摘して懲役1年6月を求刑した。一方、弁護側は「定期的な通院治療を中心とした再販を防ぐための措置が取られている」執行猶予付きの判決を求めた。

沢尻被告は最後に「このような形で裏切ってしまったことを本当に深くおわびします」と謝罪し「2度と繰り返さないために必ず立ち直っていきたいと思っています」と述べたという。初公判は午後4時半前に終了した。裁判はこの日で結審し判決は2月6日に言い渡される。
判決は「初犯で薬物の量もそれほど多くないことから懲役1年6月、執行猶予3年から5年程度の判決が予想される」(事情通)。

■「年内女優復帰」説も

「女優復帰は考えていない」と語った沢尻被告だが、一方では「年内復帰」説も取りざたされている。この日の法廷では所属するエイベックスの専務取締役のコメントが読み上げられ、そのなかで「違法薬物の使用は絶対に許される行為ではなく再発防止に努める」などとした上で、「女優として素晴らしい素質があるため、個人的にはいつかまた作品を見たい」ともコメントしていた。「所属事務所は起訴後も解雇はせず、今後も更生に向けて支援していくとしている。エイベックスという業界大手の異例の支援体制で、ほかの薬物芸能人のケースよりも早く復帰の道が開ける可能性は高い」(芸能プロ関係者)という。さらにこんな見方もある。「NHK大河ドラマ「麒麟が来る」の降板やCMの降板による損害賠償は数億円に上るともいわれている。それを返すためにもいずれ女優復帰となるのでははないか」(事情通)。いずれにしても、薬物と完全に手を切ることが前提といえそうだ。

■事件の経過と起訴事実

沢尻容疑者は昨年11月16日朝、東京・目黒区の自宅の家宅捜索でカプセル2錠に入ったMDMAの粉末計0.19グラム、LSDが染みこんだ紙片約0.08グラム、LSDを含む液体約0.6グラムを所持していたとして警視庁組織犯罪対策5課が麻薬取締法違反容疑で逮捕。東京地検が麻薬取締法違反罪で起訴した。MDMAは元交際相手の男性と共同で所持していたとして11月26日、同容疑で男性も逮捕されたがその後不起訴処分になった。沢尻被告は尿検査では薬物反応は出なかったが、取り調べに「10年前からMDMA、大麻、LSD、コカインを使用していた」と供述したと報じられた。

■保釈後は都内の病院に入院中で薬物治療に取り組む

昨年12月6日、沢尻被告は保釈金500万円を現金で納めて、保釈され東京湾岸署を出た。沢尻被告が乗ったワンボックスカーの後部座席はカーテンで覆われ中の様子はうかがい知ることはできなかった。車は東京・新宿区の大学病院に直行して沢尻被告は入院したという。 沢尻被告は所属のエイベックス・マネジメントの公式サイトで謝罪文を発表し「今後、違法薬物と決して関わりを持つことのないよう、人間関係を含めたつながりを一切断つことを固く決意し、専門家の指導も受けて、立ち直ることをお約束します」などと更生への決意を表明していた。

■傍聴券の倍率は約117倍 沢尻被告初公判の傍聴整理券は東京地裁の近くの日比谷公園で午前9時半ごろから交付開始となり午前11時に締め切られた。一般傍聴席19席に対して2229人が並び倍率は約117倍だった。司法記者クラブに加盟しているマスコミ各社に1席ずつ割り当てられ、さらに許可された当事者の関係者を除いた席が一般傍聴席に割り当てられる。今回のような注目の裁判にはマスコミ各社が傍聴券を入手するためにアルバイトを動員することもあり倍率は高くなる。