西郷輝彦さん前立腺がんで死去 75歳 「星のフラメンコ」などのヒット曲、俳優としても活躍

(2022年2月12日16:45)

西郷輝彦さん前立腺がんで死去 75歳 「星のフラメンコ」などのヒット曲、俳優としても活躍
西郷輝彦さん(公式サイトから)

歌手で俳優の西郷輝彦さん(本名・今川盛揮=いまがわせいき)が20日午前9時41分、前立せんがんのため都内の病院で死去した。75歳だった。所属事務所のサンミュージックが21日、発表した。西郷さんは橋幸夫、舟木一夫とともに“御三家”と呼ばれてアイドル歌手として一世を風靡し、俳優としても数々の映画やドラマで活躍した。

サンミュージックの公式サイトでは「西郷輝彦(本名:今川 盛揮)が長きにわたり、前立腺がんとの闘いの末、 去る令和4年2月20日午前9時41分、75歳にて都内の病院にて永眠いたしました。ここに生前のご厚誼を深く感謝いたしますとともに、謹んでお知らせ申し上げます」と報告。
「世情を鑑みて、葬儀に関しましてはご遺族の意向により近親者のみで執り行います。皆様のお心の中にて故人への祈りを捧げていただけますことを心よりお願い申し上げます」としている。

西郷さんは2011年に前立腺がんが見つかり全摘出手術を受けたが2017年に再発。前立腺がんのステージ4と診断され、がんの最先端治療を受けるためオーストラリアに渡ったことを公表。YouTubeチャンネルを立ち上げて、治療の状況などを報告していた。

■西郷輝彦(さいごう・てるひこ)

1947年2月5日生まれ。鹿児島県島谷山市出身。芸名は郷里の英雄・西郷隆盛にちなんだ。1963年、市立鹿児島商業高校を中退して、歌手を目指してバンドボーイをしているときにスカウトされて1964年、日本クラウンレコードに入社。「君だけを」でデビュー。同曲と「十七才のこの胸に」で日本レコード大賞新人賞を受賞。甘い歌声と端正なマスクで若い女性に人気が出て橋幸夫、舟木一夫とともに”御三家”と呼ばれてアイドル歌手として活躍。東映「十七才のこの胸に」(64年)で本間千代子を相手役に主役で俳優としてもデビューした。「星のフラメンコ」(66年)、「真夏のあらし」、「情熱」「略奪」「愛したいなら今」などヒット曲多数。
1973年、ドラマ「どてらい男」(フジテレビ系)に主演し77年までのロングランヒットとなり、以降俳優業が中心になる。「江戸を切る」(TBS系)、NHK大河ドラマ「独眼竜政宗」の片倉景綱役などのドラマや、「さつき館の鬼火」(1952年)などの舞台にも出演した。83年には「新アップダウンクイズ」の司会を務めるなどバラエティー番組でも活躍した。
私生活では1972年に歌手の辺見マリと軽井沢で電撃結婚して話題を呼んだ。タレントの辺見えみりら1男1女をもうけたが1981年に離婚。1990年に自身の事務所に勤務していた19歳年下の女性と再婚して3女をもうけた。