第45回日本アカデミー賞「ドライブ・マイ・カー」最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞など8部門独占

(2022年3月11日24:00)

第45回日本アカデミー賞 最優秀作品賞は「ドライブ・マイ・カー」
濱口竜介監督㊨と西島秀俊 (日本テレビ系「第45回日本アカデミー賞授賞式」から)

第45回日本アカデミー賞の授賞式が11日、都内のホテルで開催され、「ドライブ・マイ・カー」が最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞など8部門を獲得した。最優秀主演女優賞は「花束みたいな恋をした」の有村架純が受賞した。

米アカデミー賞に日本映画として初めて作品賞にノミネートされるなど国内外で高い評価を得ている「ドライブ・マイ・カー」旋風が日本アカデミー賞も席巻した。
最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞のほかに、最優秀脚本賞、最優秀撮影賞、など計8部門を獲得した。

最優秀主演男優賞を受賞した西島秀俊は「このような名誉な賞をいただいて本当に感謝しています。濱口監督、それからスタッフの皆さん、そして岡田将生君、霧島さん、世界中から参加してくださった俳優の皆さん、三浦さん。この賞はみんなでとった賞だと思っています。本当にありがとうございます」と監督、スタッフ、共演者に感謝した。
そして「いま世界が混乱していて、いろいろなつながりが切れている中、また今日3月11日ということで、東日本大震災から1年たちました。この人とのつながり、魂の再生の物語が今日こうやって賞をいただいたということは何か大きな意味があるのではないかと思っています。これからも人生、それから人に寄り添う希望を持つような素晴らしい作品に参加したいと思っています日本映画のためにこれからも身を捧げたいと思っています。本当にありがとうございました」と語った。また「とにかく平和が訪れるように、人々が心の絆を取り戻せるように、心から祈っております」と東日本大震災やロシアのウクライナ侵攻について言及した。

濱口監督は「今『ドライブ・マイ・カー』という作品ができて、編集の山崎さんが誇りに思いますといってくださいました。私もそう思っています。一個一個自分たちの仕事、一日一日の仕事というものが未来を作っていくということなんだと思います。ほんの少しでもいい社会にするとか、いい世界にするというと大げさですけれども、今この場所からしか始まらないんだ思っています。今日はありがとうございました」と述べた。

授賞式の総合司会は3年連続でフリーアナの羽鳥慎一(50)、昨年「MOTHER マザー」で初の最優秀主演女優賞を受賞した長澤まさみ(34)が務めた。

■主な最優秀賞

【最優秀作品賞】
「ドライブ・マイ・カー」(濱口竜介監督)
【最優秀監督賞】
濱口竜介(「ドライブ・マイ・カー」)
【最優秀主演男優賞】
西島秀俊(「ドライブ・マイ・カー」)
【最優秀主演女優賞】
有村架純(「花束みたいな恋をした」)
【最優秀助演男優賞】
鈴木亮平(「孤狼の血 LEVEL2」)
【最優秀助演女優賞】
清原果耶(「護られなかった者たちへ」)
【最優秀アニメーション作品賞】 「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(庵野秀明総監督)
【最優秀外国作品賞】
「007/ノータイム・トゥ・ダイ」
【新人俳優賞】(最優秀賞は選んでいない)
今田美桜(「東京リベンジャーズ」)、西野七瀬(「孤狼の血 LEVEL2」)、三浦透子(「ドライブ・マイ・カー」)、吉川愛(「ハニーレモンソーダ」)、磯村勇斗(「ヤクザと家族 The Family」、「劇場版 きのう何食べた?」)、尾上右近(「燃えよ剣」)、宮沢氷魚(「騙し絵の牙」)、Fukase(「キャラクター」)