ジャニー氏性被害 元所属タレント2人が米で提訴 損害賠償470億円請求

(2024年12月20日12:30)

ジャニー氏性被害 元所属タレント2人が米で提訴 損害賠償470億円請求
旧ジャニーズ事務所(現SMILE―UP.)、STARTO ENTERTAINMENTが入るビル(東京・港区)

旧ジャニーズ事務所(現SMILE―UP.)の創業者、ジャニー喜多川氏(19年死去)の性加害問題で、元所属タレントの飯田恭平さん(37)と田中純弥さん(43)が18日、米ネバダ州ラスベガスのホテルで性的暴行を受けたとして、SMILE―UP.とSTARTO ENTERTAINMENTや関係者らを相手取り、総額3億ドル(約470億円)の賠償を求めて同州の裁判所に提訴した。

田中さんは1997年、15歳のときに喜多川氏と同州ラスベガスを訪れ、宿泊先のホテルで喜多川氏に性的暴行を受けたと主張。飯田さんは14歳だった2002年、ラスベガスの同じホテルで喜多川氏に性的暴行を受けたとしているという。

訴えられたのは、SMILE―UP.社、同社からマネジメント業務などを引き継いだSTARTO ENTERTAINMENT、旧ジャニーズ事務所の元社長・藤島ジュリー景子氏などだという。

米国の弁護士が2人のコメントを発表。飯田さんは「今の日本では被害者が声を上げることは非常に勇気のいる行為であり、大きなリスクを伴います。私は同じような被害に苦しむ方々に『一人ではない』というメッセージを届けたいと思っています。そして、二度と同じような被害を繰り返させないためには、社会全体の意識改革が不可欠です」などと訴えた。
田中さんは「当時、ジャニーズに留まれば性加害を受け続けなければならず、もしジャニーズを辞めれば『芸能界では二度と仕事をさせない』と言われその後の夢さえも潰され、ずっと苦しんできました」と訴え、「今回の訴訟がいずれ日本の遅れている法制度や人権意識を変えていくきっかけになれればと思います」としている。

■STARTO ENTERTAINMENTがコメント発表「大変困惑」

2人の米国での巨額賠償請求提訴を受けてSTARTO ENTERTAINMENT は19日、公式サイトでコメントを発表した。
「株式会社STARTO ENTERTAINMENT(本社:東京都港区、代表取締役CEO:福田淳、以下「当社」)は、2023年10月17日に株式会社SMILE-UP.とは資本関係を有せず、また経営も分離した全く別の法人として設立されました。そのため、米国における約465億円の賠償を求める訴え(以下「本件」)については当社は無関係の立場にあり、本件について提訴される理由がないため、大変困惑しております」としての見解を発表した。
そして、「本件については訴状が届き次第、事実関係を確認の上で然るべき対応をいたしますが、当社の設立の経緯をはじめとした事実関係が十分に理解されないまま、こうした対応をせざるを得ない状況に至ったことについては誠に残念に思います」としている。

■SMILE-UP. がコメント発表

SMILE-UP. も19日、公式サイトでコメントを発表した。
「現在、一部の報道機関において、故ジャニー喜多川による性加害の件に関して、米国の裁判所で弊社が提訴された旨が報道されていることを確認いたしました。弊社は、外部専門家による再発防止特別チームの調査報告書の提言を踏まえて、第三者の弁護士で構成される被害者救済委員会を設置し、同委員会が被害申告の確からしさを判断して補償金額の提示が行われるという枠組みの下、補償業務を実施しております」としたうえで、「弊社としましては、今回、米国で訴訟を提起されたと報じられている方々は、従前、日本国内にお住まいであり、米国の裁判所には管轄は認められないものと考えております。弊社は、米国の弁護士にも相談しながら、今後の対応を進めてまいります」との見解を発表。
そして、「弊社は、これまでも、被害にあわれた方々に真摯に向き合い、迅速かつ適切な被害救済に努めてまいりました。引き続き、補償の公平性にも配慮しながら全力で取り組んでまいります」としている。

■米国でのジャニー氏の性加害疑惑訴訟の行方

米国では元ハリウッドの大物プロデュサー、ハーベイ・ワインスタイン受刑者の一連の性加害事件をきっかけに起きた「#MeToo」運動により、過去の性被害で民事訴訟を起こすケースが多発。ラッパーのディディことショーン・コムズが過去の性的暴行などで刑事事件として起訴されただけでなく、複数の女性らが過去の性的暴行被害を訴えて民事訴訟を起こしているケースもある。

NHK NEWS WEB(19日配信)によると、2人の代理人の弁護士はNHKの取材に対し、「ネバダ州では今回のケースは時効の対象にならないため、訴訟を継続することができる。2人にはアメリカで起きた犯罪と同じ水準の補償を受ける権利がある」としているという。

訴訟が裁判所に受理されて裁判がスタートすると、陪審員が双方の主張を聞いて賠償責任の有無を判断することになるとみられる。米国滞在中に起きたジャニー氏によるジャニーズJr.への性加害疑惑の賠償責任などを米国の陪審員や判事がどう判断するのかが注目される。

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