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藤村志保さん死去 86歳 大映「眠狂四郎」、NHK大河「太閤記」、「寅さんシリーズ」18代マドンナ
(2025年6月19日12:00)

「眠狂四郎」シリーズなどの大映映画やNHK大河ドラマ「太閤記」のねね役、「寅さんシリーズ」18代マドンナなどで知られる女優の藤村志保(ふじむら・しほ)=本名・静永操(しずなが・みさお)=さんが12日、肺炎のため死去した。86歳だった。所属事務所が19日に発表した。
所属事務所は19日、「弊社所属の俳優・藤村志保は令和7年6月12日、肺炎のため永眠しました」と発表。「これまで度重なる圧迫骨折により療養を続けておりましたが、回復には至りませんでした」という。「長年にわたり多くの皆様にご支援いただきましたこと、心より御礼申し上げます」と感謝した。葬儀は故人の遺志で、近親者のみで営んだという。
藤村さんは1939年 1月3 日生まれ。神奈川県川崎市出身。横浜のフェリス女学院高校を卒業し、共立女子大文芸学部の聴講生になる。当時、花柳流の名取・花柳麗として日本舞踊を教えていた。61年、大映京都撮影所演技研究所に入所。62年、島崎藤村原作・市川崑監督の「破戒」で市川雷蔵演じる青年・丑松の恋人・お志保役でデビュー。その年の映画賞の新人賞を独占した。
その後は「眠狂四郎」シリーズや「忍びの者」シリーズで雷蔵と、「座頭市」シリーズで勝慎太郎と共演。京マチ子、山本富士子らとともに大映の看板女優として時代劇や現代劇に出演した。さらにNHK大河ドラマ「太閤記」(65)で豊臣秀吉(緒形拳)の妻・ねね役を演じたほか「三姉妹」(67)、「天と地と」(69)などの大河ドラマに出演。「軍師官兵衛」(14)の1~6話でナレーションを務めたのが遺作となった。またNHK連続テレビ小説「ひまわり」など柄ヒロインの祖母を演じた。
97 年、松竹・寅さんシリーズ20作目「男はつらいよ・寅次郎頑張れ!」(山田洋次監督)に18代目マドンナとして出演。当時、「私は根っからの映画人間。カチンコの音がたまらなく好き。年齢に応じた内面的に雰囲気を醸し出せるような女優を目指したい」と語るなど女優一筋で数多くの映画・ドラマ・舞台で活躍した。