フジ清水社長、中居氏問題の被害女性に対面謝罪 「誹謗中傷対策」「Aさんが被った経済的及び精神的損害に対する補償」などで合意 被害女性コメント「一つの区切りとして…」

(2025年6月20日13:00)

フジ清水社長、中居氏問題の被害女性に対面謝罪 「誹謗中傷対策」「Aさんが被った経済的及び精神的損害に対する補償」などで合意 被害女性コメント「一つの区切りとして…」
フジテレビ(東京・港区)と中居正広氏

フジテレビは19日、中居正広氏の一連の問題で、清水賢治社長(64)が、日が女性の元同局アナウンサーに対面で謝罪したことを公式サイトで発表した。また、誹謗中傷対策や「Aさんが被った経済的及び精神的損害に対する補償」などで合意したことを明らかにした。これを受けて被害女性は「一つの区切りとして、新たな気持ちで生きていこうと思います」などとコメントを発表した。

フジテレビは公式サイトで、「当社は、本日、当社代表取締役社長清水賢治より、Aさんに対面にてお会いして、①本事案が、当社の『業務の延長線上』であると第三者委員会の調査報告書で指摘された状況で起きたこと、②Aさんからの被害申告があったにもかかわらず、当社が、A さんの人権を救済するために必要な対応を適切に行うことができなかったこと、③本事案発生後の当 社の対外発信によってもAさんに対して精神的苦痛を与えてしまったこと等について、謝罪いたしました。このような謝罪の機会を設けてくださった A さんに対し、深い感謝と心 からの敬意を表します」としている。

「その上で、当社とAさんとは、本日、①当社が、A さんと協力して、本事案に関連して A さんに対してなされる不当な攻撃又は誹謗中傷からAさんを守るための措置を講じるよう努めること、②当社が、本事案、並びに、本事案に関連する当社及び当社の役職員の 一連の対応に関連してAさんが被った経済的及び精神的損害に対する補償を行うこと等を内容とする合意書を締結しました」

と明らかにした。 「当社ウェブサイトのトップページ1にもメッセージを掲載しておりますが、当社は、Aさんに対するものも含めて、当社社員、元社員、その家族その他の関係者に対する根拠のない誹謗中傷等に対しては、刑事・民事の法的措置も含めて厳正に対処する方針です。また、2025年5 30 日付の『フジテレビの再生・改革に向けた人権尊重に関する取り組みの 1 株式会社フジテレビジョン ウェブサイト https://www.fujitv.co.jp/ 2 進捗状況について』2において開示している通り、当社は、誹謗中傷対策チームを組成し、 SNS における不当な攻撃又は誹謗中傷を日常的に監視しながら、外部専門家の協力のもと、削除や発信者情報開示に向けた法的措置、抗議文の個別送付も含めて対応しております。さらに、現在、誹謗中傷対策チームを中心に訴訟も含めた対応策の強化を検討してお り、個別事案についても適宜対応しております」としたうえで、「当社は、今後は、A さんとも協議・協力の上で、これらの誹謗中傷等に対してさらに厳正に対処してまいります」などとしている。

■被害女性がコメント「会社からの謝罪を受け、上記の合意をしたことを一つの区切りとして、新たな気持ちで生きていこうと思います」

フジ社長の対面謝罪と「誹謗中傷対策」「経済的及び精神的損害に対する補償」での合意を受けて、被害女性は代理人を通じて書面でコメントを発表した。「私が受けた被害は一生消えることはありませんが、本日、会社からの謝罪を受け、上記の合意をしたことを一つの区切りとして、新たな気持ちで生きていこうと思います」としている。また「事実に基づかない攻撃やひどい誹謗中傷には心がズタズタになるようなつらい思いをし、時には生命の危険を感じることもありました」「これからは解す阿賀、私に対する攻撃についても厳正に対処していくことになり、心強く思っています」と明らかにした。

■中居氏代理人がコメント発表

フジが被害女性に謝罪したことを受けて、中居正広氏の代理人弁護士が「人権尊重のお願い」と題して中居氏側のコメントを発表した。以下全文。
「今般、フジテレビ清水社長が女性に謝罪し補償合意をしたとのことです。今回の事案については、第三者委員会報告書における評価と当職らの法律的評価とにご存じの通り相違があります。本件を報道するにあたっては、出演者の表現を含めくれぐれも注意をお願いいたします。人権を尊重することは当然のことであります。双方に同じ人権があることを厳かにご認識いただきますよう重ねてお願い申し上げます。」

■今後の展開

フジなどの第三者委員会が3月31日に発表した報告書で、中居氏による「業務の延長線上」の「性暴力」と認定したことに、中居氏側が反論して再三第三者委員会に、認定の根拠など資料の開示を求め、第三者委が「二次被害」の可能性がある」などとして資料開示などに応じない”場外乱闘”もあった。そして、「中居氏の反論後に、一部では、合意があった可能性をほのめかすかのようなコメントをする人も登場したことが原因で、被害女性に対する誹謗中傷がエスカレートする異常な事態を招いているといわれる」(テレビ関係者)。今後フジが一部の”口舌の徒”の中傷めいたコメントや、SNSでの誹謗中傷に対して、どのような「誹謗中傷対策」を取っていくのか注目される。