米人気女優フェリシティ・ハフマンが大学不正入学事件で罪を認め謝罪声明

(2019年4月9日)

  • フェリシティ・ハフマン/
  • ハフマンの事件を報じる米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)

米人気テレビドラマ「デスパレートな妻たち」に出演した女優フェリシティ・ハフマン被告(56)と「フルハウス」に出演した女優ロリ・ロックリン被告(54)らが子供を名門大学に不正入学させたとして訴追された事件で、ハフマン被告が8日、罪を認め「深く後悔している。すべての責任は私にあり娘は関与していない」などと声明を発表した。20年以下の禁固刑の可能性があるという。同事件では2人を含む33人の受験生の親と仲介者、大学関係者計50人が起訴される史上最悪の裏口入学事件に発展して全米に波紋を広げている。

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、米連邦検事は8日、ハフマン被告とほかの12人の被告が起訴事実を認めたと発表した。ハフマン被告は事件の首謀者のコンサルタント会社経営ウィリアム・シンガー被告(58)に1万5000ドル(約165万円)を支払って長女の共通試験の点数を上乗せさせたという。3月12日に逮捕されたが保釈金25万ドル(約2750万円)を納めて保釈された。夫の俳優ウイリアム・H・メイシー(68)は事件に関与していなかったとして逮捕されなかった。

ハフマン被告は8日、「深く後悔している」などと声明を発表した。「娘や家族、友人たち、同僚たち、そして大学関係者に苦痛を与えたことを恥じています。皆さんに謝りたい。そしてなにより、大学に入学するために毎日勉強に励んでいる生徒たち、そして子供たちをサポートしている親たちに謝罪したい」という。
そして「娘は私がしたことを全く知りませんでした。間違ったやり方で娘を裏切りました」と娘の関与を否定した。

最高で20年の禁固刑だが罪を認める代わりに4~10か月の求刑で検察と合意

有罪なら最高で20年の禁固刑になる可能性があるが、刑事事件の弁護祖担当するロサンゼルスの弁護士ルー・シャピロ氏は米芸能サイト「レーダーオンライン」に「4か月から10か月、連邦刑務所に収監される可能性がある」と指摘したという。ロイター電は、罪を認める代わりに「4~10か月」を求刑することで検察と合意していると報じた。罰金と賠償金を合わせて2万ドル(約220万円)を支払うという。 一方、3月13日に逮捕されたロリ・ロックリン被告は保釈金100万ドル(約1億1000万円)で保釈された。夫のファッションデザイナーのモッシモ・ジャヌリ被告も保釈金100万ドル(約1億1000万円)で保釈されているがまだ罪は認めていないという。ロックリン夫妻はシンガー被告に50万ドル(約5500万円)を払って、実際にはスポーツの経験がない娘2人をボートの選手と偽り、南カリフォルニア大のスポーツ関係の幹部にわいろを渡してボートチームの推薦枠で不正入学させたとされる。

名門大学の不正入学事件はコンサルタント会社経営のウィリアム・シンガー被告(58)が仲介して33人の受験生の親が関与したとされる。受験生の親たちは総額で2500万ドル(約28億円)をシンガー被告に払い、ハーバード大、エール大、南カリフォルニア大、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)など難関のエリート大学に裏口入学させたとされる。シンガー被告は大学の関係者らに賄賂を渡して替え玉受験や点数操作などの手口を駆使して裏口入学を実行したとされる。