大学不正入学事件で検察が米人気女優ロリ・ロックリンら16人をマネーロンダリングで追起訴

(2019年4月10日)

  • ロリ・ロックリン
  • ロリ・ロックリン被告(Instagram/@loriloughlin_fans)

米人気テレビドラマ「デスパレートな妻たち」に出演した女優フェリシティ・ハフマン被告(56)とドラマ「フルハウス」で知られる女優ロリ・ロックリン被告(54)らが子供を名門大学に不正入学させたとして詐欺罪などで起訴された事件で、米マサチューセッツ州の連邦検事局は9日(現地時間)、ロックリン被告と夫のファッションデザイナーのモッシモ・ジャヌリ被告を含む16人の被告に対して、不正入学の詐欺罪に加えて新たにマネーロンダリングの罪で追起訴したことを明らかにした。マネーロンダリングだけで最高20年の禁固刑になる可能性があり、ロックリンは大ピンチを迎えている。

米誌「ピープル」(電子版)によると、連邦検事局はロックリン夫妻が不正入学のために仲介者に支払った50万ドル(約5500万円)をチャリティと偽装したとして、詐欺罪に加えて新たにマネーロンダリングの罪で追起訴した。ボストンの大陪審で裁判が行われる。詐欺罪とマネーロンダリングはそれぞれ最高で20年の禁固刑の可能性があるという。

夫妻は仲介者の大学入試コンサルタント、ウィリアム・シンガー被告(58)に50万ドルを払って、実際にはスポーツの経験がない娘2人をボートの選手と偽り、南カリフォルニア大のスポーツ関係の幹部にわいろを渡してボートチームの推薦枠で不正入学させたとされる。夫妻は3月中旬に逮捕されたがそれぞれ保釈金100万ドル(約1億1000万円)を納めて即日保釈された。

大学不正入学事件で摘発されたもう一人の女優フェリシティ・ハフマン被告(56)は、シンガー被告に1万5000ドル(約165万円)払って長女の大学進学適性試験(SAT)の点数を上乗せさせたとして詐欺罪などで起訴されたが、罪状を認め罰金と賠償金を合わせて2万ドル(約220万円)を支払うことで検察が求刑を「禁固4~10か月」に軽減することで合意した。

一方、ロックリン被告はマネーロンダリングで追起訴されたことで大ピンチだ。罪状を認めて司法取引に応じても検察側の求刑は「禁固4年9か月から5年11か月」の可能性があり、判決は最低でも「禁固2年から2年半」の可能性があるという。ロックリン夫妻の罪状認否はまだ明らかになっていないが、無罪を主張して争う可能性もあるという。 同事件では女優2人を含む33人の受験生の親と仲介者、大学関係者計50人が起訴される史上最悪の裏口入学事件に発展して全米に波紋を広げている。