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ワインスタイン被告に禁固23年の実刑判決 法廷で仰天主張「『#MeToo運動』に世界中の男性が混乱している」

(2020年3月12日)

ハリウッドの大物プロデユサー、ワインスタイン被告に禁固23年の実刑判決
(ワインスタイン被告=中央=の裁判を報じるニューヨーク・ポスト(電子版))

女優志望のヘアドレッサーに対するレイプなどの罪に問われたハリウッドの大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタイン被告(67)に対してニューヨークの裁判所は11日(現地時間)、禁固23年の実刑判決を言い渡した。同被告は控訴する意向。

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、ニューヨークのマンハッタンの高等裁判所は、2013年に女優志望のヘアドレッサーの女性ジェシカ・マンさんに対する第3級のレイプと、2006年にプロダクションのアシスタントの女性ミリアム・ヘイリーさんにオーラルセックスを強要した第1級の性的違法行為の罪で禁固23年の判決を言い渡した。

ジェームズ・ブルック判事は同被告に「これは最初の有罪判決だが、最初の犯罪ではない」と告げたという。マンさんとヘイリー以外にも女優のアナベラ・スチロラなど4人が同被告を訴えていて、今後判決が下されるという。

■女性たちの告発に「私は全く混乱しており世の男性たちも混乱していると思う」

ワインスタイン被告は判事の量刑言い渡しの前に「証言しているすべての女性に対して、われわれは(証言は)真実ではないと考えている。私はこの国で今男性と女性が直面している危機に対して大きな自責の念に駆られています」などと述べた。

自分の行為に「自責の念」を感じているのかと思いきやそうではなく、持論を述べた。同被告のセクハラ疑惑を発端に広がった「#MeToo」運動に言及して「運動は私を基にして起きた。私が最初の例で、今や数千人の男性が(セクハラを)告発され、われわれの誰もがそれを理解できないでいる」と主張。告発者の女性たちとは「素晴らしい時間」を過ごしたという。それだけに、告発を受けたことで「私は全く混乱しており世の男性たちも混乱していると思う」といい「この国もまた混乱していることを憂慮している」などと述べたという。「#MeToo」運動が男性たちを混乱させて社会をも混乱させているという独自の見解を展開したが、情状酌量にはならなかったようで禁固23年の厳しい判決となった。

■被害者マンさん「彼は勃起させる薬をペニスに注射してからレイプした」

ヘイリーさんは裁判で「彼は私の人間として女性としての尊厳を奪っただけでなく、私の職業の未来に対する信用と確信を奪いました」などと証言した。また、マンさんは「体に対する恐ろしい暴力の体験が(想像によって)繰り返し体験する恐怖」にさいなまれているなどと証言した。

マンさんは2013年3月18日にマンハッタンのホテルでレイプされたという。そのときワインスタイン被告は勃起させる薬をペニスに注射してから行為に及んだという。その後その年の後半にロサンゼルスでレイプされたという。「私は彼のペニスが私をレイプするのを我慢しなければならなかった。彼と闘うことが出来ればよかったと思った」という。