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ジョニー・デップとアンバー・ハードが法廷対決  デップが指切断写真を提出

(2020年7月08日13:50)

ジョニー・デップとアンバー・ハードが法廷対決  デップが指切断写真を提出
(全面戦争のジョニー・デップ㊨とアンバー・ハード)

俳優のジョニー・デップ(57)が前妻の女優アンバー・ハード(34)に暴力を振るう「DV夫」だったと報じた英大衆紙「ザ・サン」を名誉棄損で訴えた裁判が7日(現地時間)、ロンドンの高等裁判所で開かれ、デップとハードが出廷した。デップは「人間に知られているすべての薬物を使用した」ことを認めたが「妻に暴力を振るう"モンスター "ではない」と主張するなど2人は真っ向から対立して波乱の展開となった。

■デップ「私はワイフ・ビーターのモンスターではなかった」

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、デップは証人尋問で、ドラッグのヘビーユーザーだったことや問題の多かった子供時代、ニューヨークのホテルの部屋で暴れて家具などを破損した騒動などについて聞かれて答えた。「14歳までに人間に知られているすべての薬物を服用した」という以前の告白を認めたが、2018年英紙「サン」が報じた「ワイフ・ビーター」(妻を虐待する夫)ではなかったと主張した。

デップは「彼女は私によって人生の恐怖にさらされ、私は恐ろしいモンスターだったと世界に向かっていったが、そうではない」と主張した。逆にハードから虐待されたという。デップの代理人の弁護士は、「彼女は極端で衝撃的な嘘のカタログを作成した」とハードのDV被害の主張は虚偽と主張した。

■デップがコカイン、エクスタシー、LSD、マジックマッシュルーム、大麻を使用したことを認める

デップは、コカイン、エクスタシー、LSD、マジックマッシュルーム、大麻を使用したことを認め「痛みを麻痺させる唯一のもの」などと語った。また「私は常にカウンターカルチャーに興味を持っていて、私の多くの文学的ヒーローはアヘンの使用者でした。それは私が学んだテーマでもあります」などと語ったという。

困難な幼少期を不満に思っていた彼は、自分の名声に苦労したと言い、「自分の名前を話すときでさえ、それは私には見知らぬ人のように聞こえた」などと語った。
1994年にニューヨークのマークホテルの部屋をめちゃくちゃにして1万ドル(約107万円)の損害を与えたといわれるトラブルについても、「サン」側が主張する「意地悪で怒りっぽい一面がある」ことは否定した。「特にひどい数日だった。私は怒っていた。でもそれは怒りっぽい問題を抱えていたという意味ではない。その時は怒りを表現することを選んだ」と述べた。

■デップは指切断写真を証拠として提出

デップの弁護士は「あなたは殴られた...でもわたしは殴ってない」「あなたを”ファッキング“殴り倒したんじゃない。”ファッキング“たたいていたんだ」とハードがデップに語っている録音テープを証拠として提出。ハードがデップに暴力を振るっていた証拠と主張しているという。デップは自身を「事態を収束させようとした平和主義者」だといい「事態がエスカレートするたびに、私は自分のコーナーに退こうとしていました…手に負えなくなる前にね」と語ったという。

デップはさらにハードと言い争いになり襲われ右中指を切断したときの証拠として指切断写真を提出した。デップがストレッチャーに乗せられた写真で指が切断されているのが分かる生々しい写真で、同紙は指の部分をぼかして掲載した。2人が結婚していたちょうど 1 か月後の2015年 3 月にオーストラリアで大ゲンカになったときにデップは彼の右中指を切断したという。ハードは以前、デップが酒と薬物で煽られた嫉妬と怒りで自分自身を切り刻んだと主張していたが、デップは電話を壁にぶつけ、電話器のプラスチックの破片が彼の指を切断したと主張した。

■「ザ・サン」はデップのドラッグ問題などでDVの傍証にする作戦か

デップはマスクをして弁護士や関係者と裁判所に登場。ハードはカラフルなハンカチで鼻から下を覆い、現在のガールフレンドでロサンゼルス在住の撮影監督ビアンカ・ブッテイ(38)、妹のホイットニー・ハードと手をつないで裁判所に現れ入廷した。裁判は3週間の予定で審理が行われるという。

「ザ・サン」側はデップのドラッグ常習疑惑や幼少期の問題、ホテルでの騒動などを明らかにして「怒りやすい体質」「暴力体質」がDVにつながったと主張して、まずは外堀を埋める作戦のようだ。今後はハードが直接法廷でデップの「DV」を証言する可能性がある。デップは「サン」を相手取った裁判とは別に、ハードのワシントンポストに対する「DV」についての寄稿文で名誉棄損を棄損されたとして5000万ドル(約53億5000万円)の損害賠償を求めて訴えており、2つの裁判の成り行きが注目される。

■デップとハードの結婚・離婚・DV騒動の過去

デップとハードは2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったフランスの女優で歌手のヴァネッサ・パラディ(47)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚したが、わずか1年3か月の結婚生活で16年5月にハードが裁判所に離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとしてあざができた顔写真を公開して波紋を広げた。iPhoneを投げつけられたりしたという。

デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億7000万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが昨18年、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV主張で「シンデレラから(『ノートルダムの鐘』の)醜い男カジモドにされた」などと激しく非難。さらにはデップのDVを報じた英大衆紙「ザ・サン」を名誉棄損で訴えた。