「カーク船長」ウィリアム・シャトナー、最高齢90歳で宇宙旅行

(2021年10月14日12:10)

「カーク船長」ウィリアム・シャトナー、最高齢90歳で宇宙旅行
ウィリアム・シャトナー(Instagram/@blueorigin)

「スター・トレック」のカーク船長で知られる米俳優ウィリアム・シャトナー(90)が13日(現地時間)、米宇宙開発企業ブルー・オリジンのロケットに搭乗して宇宙旅行を実現した。シャトナーはこれまでの82歳の記録を更新して最高齢で宇宙旅行をした人物となった。地球に帰還後「世界中のみんながこれをやるべきだ!」と語ったという。

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、13日午前10時50分(現地時間)、シャトナーは、ブルー・オリジンのロケットに乗ってテキサス州の砂漠から宇宙に飛びたち数分間の無重力を体験した。ブルー・オリジンが公開した映像の中で、シャトナーは「ワオ!」と感嘆の声を上げた。ロイヤルブルーのフライトスーツに身を包んだシャトナーは、カプセルの窓から見える地球の地平線に魅了されているようだったという。

ブルー・オリジン創業者ジェフ・ベゾス氏(アマゾンCEO)は、宇宙船から降りてきたシャトナーら乗客を出迎え、拍手とシャンパンで祝った。シャトナーは感激して涙ながらに「世界中のみんながこれをやるべきだ!」と語ったという。そして「ブルーに覆われ、この毛布、このブルーの布団。私たちは、『ああ、これが青空だ』と思います。そして突然、青空を突き抜けて、シートをはねのけて、黒の無の世界を見るのです。『下を見るとブルーがあり、上には黒がある。母なる大地があり、安らぎがあり」といい「そして、死があるのか?私にはわかりません。それが死というものなのだろうか」と問いかけたという。
宇宙船は高度約約8万7000メートルまで上昇した後、カプセルがブースターから分離した。カプセルは、打ち上げから約4分後に高度約10万5300メートルまで上昇し、地球から約10万メートル上にあるカルマン・ラインと呼ばれる国際的に認められた宇宙の境界線を通過したという。乗組員は約3分間の無重力状態を経て、カプセルは安全にパラシュートで地球に帰還。飛行時間は10分強だったという。