ジョニー・デップVSアンバー・ハードの「壮絶な裁判闘争」がドキュメンタリーに

(2021年3月26日10:00)

ジョニー・デップVSアンバー・ハードの「壮絶な裁判闘争」がドキュメンタリーに
(泥沼の裁判闘争を繰り広げるデップ㊨とハード=インスタグラムから)

ジョニー・デップ(58)とアンバー・ハード(35)のDVをめぐる壮絶な裁判闘争を題材にした「Discovery+」のドキュメンタリー「Johnny vs. Amber」が年内に公開されることが分かった。

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、ジョニー・デップとアンバー・ハードの離婚騒動とその後のドロ沼の裁判闘争がドキュメンタリーになる。2部構成のシリーズとして「Discovery+」で製作され年末に公開される予定だという。

デップとハードは2015年2月に結婚したが2016年5月にハードがデップのDVを理由に離婚を申請。2016年8月にデップが約7億円の和解金を支払って離婚が成立したが、その後長い法廷闘争に巻き込まれている。デップは自身を「ワイフ・ビーター」(暴力夫)と報じた英大衆紙「サン」紙を名誉毀損で訴え、デップとハードがロンドンの裁判所の法廷で前代未聞の暴露合戦を繰り広げたが2020年11月、DVは事実と認定されデップは敗訴。控訴も棄却された。
デップはさらに、DVを告発したことで脅迫され生命の危機を感じたなどとするワシントン・ポストに寄稿したハードの手記を名誉棄損として約50億円の巨額賠償金を求めて提訴。これに対してハードは、デップが偽のアカウントを使って「中傷キャンペーン」を行ったなどとして”倍返し“の約100億円の賠償金を求めて反訴。その裁判が来年スタートする。

英国ディスカバリー社が発表した声明によると、このドキュメンタリーは「2人の関係が破綻して10年に一度のスキャンダラスなセレブの裁判沙汰になった経緯を描く」という。
2部構成で「ジョニーの(主張に基づく)作品では、自分のイメージを守るためには手段を選ばないマキャベリストの嘘つきと結婚してしまったことが描かれます。一方、アンバーの(側から描いた)作品では、夢のような男性と結婚したものの、夫が麻薬に溺れた暴力的なモンスターになってしまったことを描いています」という。この2部作のシリーズには、「両サイドの弁護士」が登場。また、2人の身近な人たちの証言や、2人自身が撮影した膨大な映像や音声も公開されるという。

ディスカバリー社副社長のクレア・レイコック氏は「このシリーズは、『#JusticeforJohnnyDepp』(ジョニー・デップに正義を)と『#IStandWithYouAmberHeard』(アンバー・ハードを支持する)を掲げて双方のファンがキャンペーンを展開した壮大な戦いと、私たち全員を釘付けにした非常に公然とした高等裁判所での裁判についての詳細な洞察を提供します」と語った。

また、ディスカバリー社のライフスタイル・エンターテイメントチャンネルのコミッショニング部門の責任者シャーロット・リード氏は「ジョニーとアンバーの間に何が起こったのかというストーリーは、ファンの間でも、一般の人々の間でも、非常に大きな意見の対立を続けています。私たちは、彼らのそれぞれの視点からストーリーを探り、視聴者が、彼らがどんな人なのかを理解し、この複雑な人間模様の中で誰を信じるべきかを決められるようなドキュメンタリーを作ることを目指しました」とした上で「私たちは、この作品が真実と嘘に関する説得力のある現代的なストーリーだと考えており、ディスカバリー・プラスの視聴者との会話のきっかけになることを期待しています」と語った。

さらに製作会社Optomen社の共同CEOニック・ホーンビー氏は、「法廷で上映されたテープ、ホームビデオ、テキストメッセージを通じて、この映画は視聴者に、悲劇的に間違ってしまった結婚生活への貴重で重要な洞察を与え、ドメスティック・バイオレンスという非常に重要な問題をよりよく理解することができます」と述べており、このドキュメンタリーがどんな内容になるのか注目される。

■ジョニー・デップVSアンバー・ハードの”バトル“の経過

デップとハードは2012年に「ラム・ダイアリー」で共演したのがきっかけで恋愛関係になり、同年デップは長年のパートナーだったヴァネッサ・パラディ(45)との破局を発表。14年にハードと婚約して翌年2月に結婚したが、わずか1年3か月の結婚生活で16年5月にハードが離婚を申請。酒に酔ったデップからDVを受けていたとしてあざができた顔写真を公開して波紋を広げた。デップはDVを否定していたが17年8月にデップが700万ドル(約7億6300万円)を支払うことで離婚が成立した。これで一件落着かと思われたが続きがあった。
18年10月、デップが雑誌「GQ」(英国版11月号)のインタビューで、ハードに対するDVを全面否定して、ハードのDV告発で「シンデレラから醜い男にされた」などと激しく非難。さらにハードが同年12月ワシントン・ポストに手記を寄せてDVを告発したら報復されたとしてそうした社会構造を変える必要があるなどと訴えて、その後デップが「妻虐待夫」と報じた英紙「サン」とワシントン・ポストのハードの手記を名誉棄損で提訴した。
ハードが寄稿したワシントン・ポストの手記に対して、名誉棄損でハードに5000万ドル(約54億5000万円)の損害賠償を請求して米バージニア州の裁判所に提訴した裁判は2022年4月まで延期された。これに対してハードは、デップはハードの人生を破滅させるために偽のアカウントを使って「中傷キャンペーン」を行ったとして、1億ドル(約109億円)の損害賠償を請求する”倍返し“の反訴を起こした。デップVSハードの”法廷バトル“は来年も続くことになり、成り行きが注目される。

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