オースティン・バトラー、「エルヴィス」の撮影中「泣きながら帰った」 過酷エピソード明かす

(2022年7月28日11:50)

オースティン・バトラー、「エルヴィス」の撮影中「泣きながら帰った」 過酷エピソード明かす
米誌「VMAN」の表紙を飾ったバトラー(「VMAN」電子版から)

映画「エルヴィス」でエルヴィス・プレスリーを熱演したオースティン・バトラー(30)が、「歌唱中にやじられて、泣きながら家に帰った」エピソードを明かした。

米誌「US Weekly」(電子版)によると、バトラーは米誌「VMAN」のカバーストーリーで、「エルヴィス」の撮影をめぐるバズ・ラーマン監督(59)の俳優には手に負えないほど強烈な演出について明かした。

「レコーディングスタジオでの最初の日、バズは僕にできるだけ演技に近いことをさせたがったんだ」という。「彼はオフィスにいたRCAの重役やみんなをレコーディングスタジオに連れてきて、『みんなオースティンの方を向いて座って欲しい"』と言って、彼らに私を罵倒するように言ったんです」。

監督はパフォーマンス中のエルヴィス・プレスリーの考え方を理解するためのものだったと説明したが、この不快な瞬間はとても辛いものだったという。バトラーは、泣きながら帰宅したという。

「彼らは私が歌っている間、私をからかったりしました。私はその夜、涙を流して家に帰りました。本当に泣いたんです」とバトラーは振り返った。

ラーマン監督がエルヴィスの伝記映画を製作する際に用いた既成概念にとらわれない方法は、バトラーにとって覚悟のいるものだったという。カリフォルニア出身の彼は、1996年の「ロミオ+ジュリエット」と2013年の「華麗なるギャツビー」でラーマン監督と仕事をしたレオナルド・ディカプリオから、「エルヴィス」の撮影は困難なものになると事前に警告されていたと明かした。

「レオとは以前話したことがあるんだけど、彼は『バズは、君の知らない方法で君を追い込むだろう。彼は君のバランスを崩すだろうし、崩されないようにするるといい』といっていたんだ」。

ラーマン監督の独特なやり方で、バトラーは役に入り込み、エルヴィスの特徴的な話し声を振り払うことにまだ苦労しているという。

バトラーはエル・オーストラリア紙のインタビューで「エルヴィスを演じた2年間は、他のことは何もしていなかった。僕はシャイだから、ステージに出て大勢の人の前に立ち、至る所で彼の名前に囲まれるためには、エルヴィスの中にカチッとはまる部分があると知ったんだ」と語っている。さらに、「一つのことに執着して長い時間を過ごすと、本当に筋トレのように、口が変わってしまうことがある」と付け加えた。

2021年3月に映画を終えた後、バトラーはすぐに健康不安に対処した。「翌日、耐え難い痛みで朝の4時に目が覚め、病院に運ばれた。撮影を終えた翌日から、体がシャットダウンしてしまったんだ」と米誌「GQ」に語った。

「エルヴィス」は6月24日に全米で公開(日本7月1日公開)され大ヒットし、秋には米HBOマックスでストリーミング配信が開始される予定だという。