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ハリウッド特急便
第95回アカデミー賞 ノミネーション トム・クルーズファンが不満 主演男優賞部門にノミネートされず
(2023年1月25日21:45)

第95回アカデミー賞のノミネーションをめぐって悲喜こもごものドラマが繰り広げられている。トム・クルーズ(60)のファンは、トムが「トップガン マーヴェリック」のトムが主演男優賞にノミネートされなかったことに不満をあらわにしたという。また「NOPE/ノープ」がノミネートされなかったことや、監督賞に女性監督が1人もノミネートされなかったことなどが指摘された。
第95回アカデミー賞ノミネーションは24日朝(現地時間)、「サウンド・オブ・メタル」のリズ・アーメッド(40)と「M3GAN ミーガン」のアリソン・ウィリアムズ(34 )が発表した。
米誌「OK!」(電子版)によると、「トップガン マーヴェリック」でクルーズと共演したジェニファー・コネリー(52)が、クルーズは「絶対にアカデミー賞を受賞するに値する」と主張したがふたを開けてみれば5人の候補者のリストには入らなかった。
同作は作品賞をはじめ脚色賞、視覚効果賞、編集賞、音響賞、歌曲賞と6部門にノミネートされたが、主演男優賞候補にクルーズの名前がなく、ファンはショックを受けているという。
あるファンはツイッターで「トム・クルーズが主演男優賞にない?この賞は『映画のチケットを買う意欲が8%上昇するならミサイルに縛り付けらえて太陽にみけて発射されることもいとわない男』のためにあるのではないことはわかってる。だけどこの男に少なくともノミネーションだ!」と、クルーズと彼の仲間のキャストがリアルなシーンを佐生栄するために本物のF-18戦闘機で飛んでいることに関して主張した。
別のファンは「トム・クルーズが主演男優賞にノミネートされなかったなんて! 叫んで泣いて小便して吐いたよ」とツイート。3人目は「トム・クルーズが『トップガン』でオスカーを獲れなかったら、この賞は何の意味があるんだ?文字通り、世界中の誰もがこの映画を気に入り、傑作だと言っている」とコメントした。
2021年、ゴールデングローブ賞を選考するハリウッド外国人記者協会の多様性の欠如や協会メンバーのセクハラが取りざたされNBCが翌年の中継を中止する事態に発展したときに、クルーズが「7月4日に生まれて」(1989年)と「ザ・エージェント」(1996年)で主演男優賞、「マグノリア」(1999年)で助演男優賞を受賞したトロフィーを同協会本部に送りつけて返上したことがあった。その騒動と今回のノミネートなしに関係があると推測する関係者もいるという。「彼は、ハリウッド外国人記者協会の多様性の欠如に反対する人々の味方をしたのです。多くの人々は、それが彼の落選の本当の理由だと確信している」と同関係者は指摘したという。
米サイト「TooFab」によると、「ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー」のアンジェラ・バセットは、マーベル作品の俳優として初めてノミネート(助演女優賞)され、歴史に名を刻んだが、同作は作品賞のノミネートを逃した。
「エブリシング・ェブリウェア・オール・アット・ワンス」はミシェル・ヨー(主演女優賞)、ジェイミー・リー・カーティス(助演女優賞)、ステファニー・ヒュー(同)、キー・ホイ・クァン(助演男優賞)など、ほとんどのキャストが初ノミネートとなった。その他、「エルヴィス」のオースティン・バトラー(主演男優賞)、「イニシェリン島の精霊」のコリン・ファレル(主演男優賞)、バリー・コーガン(助演男優賞)、ブレンダン・グリーソン(同)、「その道の向こうに」のブライアン・タイリー・ヘンリー(助演男優賞)、「アフターサン」のポール・メスカルが初ノミネートとなった。
ブラッド・ピットの「バビロン」は、美術、衣装デザイン、作曲以外の賞のノミネートがなく、あまり注目を集められなかった。さらに下馬評では作品賞などにノミネートされるのは確実といわれていたジョーダン・ピール監督のSF映画「NOPE/ノープ」はノミネートゼロだった。
また、今年も監督賞部門は男性に偏り、女性監督が1人もノミネートされなかった。最も目立ったのはカナダの監督で女優のサラ・ポーリーで、監督・脚本を務めた「ウーマン・トーキング 私たちの選択」が作品賞と脚色賞の両方にノミネートされた。授賞式は3月12日(現地時間)、ロサンゼルスのドルビーシアターで開催され、ジミー・キンメルが司会を務める。授賞式はABCで生中継される予定。