米音楽界の大物ショーン・コムズ、複数の女性に対する性的虐待で起訴

(2024年9月19日9:30)

米音楽界の大物ショーン・コムズ、複数の女性に対する性的虐待で起訴
ショーン・コムズ(Instagram/@diddy)

米ヒップホップ界の大物で音楽プロデューサーのショーン・コムズ被告(54)が16日(現地時間)、複数の女性に性的虐待を加えたとして性的人身売買の罪などで逮捕され、起訴された。コムズは5000万ドル(約71億円)の保釈金を提案したが却下され、公判開始まで拘置所に収容される。米メディアが報じた。

米紙ニューヨーク・ポスト(電子版)によると、コムズは17日に性的人身売買容疑について無罪を主張した後、5000万ドル(約71億円)の保釈金による自宅勾留と電子監視を提案したが、マンハッタン連邦判事は却下したという。

コムズは16日夜(現地時間)、ニューヨークのホテルで逮捕された。検察は、コムズが性的人身売買と薬物を使った乱交パーティーに女性を強制的に参加させ、その模様を録画して口外しないよう脅迫したとされる。コムズのロサンゼルスとマイアミの自宅は今年3月、国土安全保障省の家宅捜索を受けた。

コムズは1991年にデート中の女性に薬物を飲ませ、撮影し、性的暴行を加えたとして2023年11月、告発された。被害者の女性は、「(起訴状に)3ページにわたって、私の経験や苦悩が一言一句違わず書かれていて、気分が悪くなりました」などと話していたという。

今年5月にはホテルで元恋人の歌手キャシー・ベンチェラを暴行するビデオが公開された。キャシーは、コムズが男性の売春婦とセックスすることを彼女に強要し、彼女を身体的に虐待し、ドラッグを供給するなど虐待と支配のパターンを繰り返したと告発した。

コムズは90年代からラッパーとして活躍し、マライア・キャリーなどの楽曲のプロデユースをするなど米音楽界に大きな影響力を持っていた。コムズが代表を務める会社の従業員も犯行に関与しており、検察は「ビジネス帝国を女性の性的搾取に利用した」と指摘した。最高で終身刑の可能性があるという。