映画「ハリー・ポッター」などの英女優マギー・スミスさん死去　ダニエル・ラドクリフ追悼

スミスさんは、「ハリー・ポッター」シリーズ8作の厳格なマクゴナガル先生役や、ドラマシリーズで映画にもなった「ダウントン・アビー」の辛辣なグランサム伯爵夫人役でよく知られ、ショービジネス界で70年のキャリアを誇る英国の伝説的な舞台・映画女優。

1934年12月28日、イギリスのイルフォード生まれ。1952年、17歳でイギリスのオックスフォードで上演された『十二夜』のヴァイオラ役で舞台の世界に入った。5年後、エセル・バリモア劇場で上演された『Faces of '56』でブロードウェイ・デビューを飾った。その後34年間で、数多くの舞台に出演した。
1956年に映画デビュー。1969年の「ミス・ブロディの青春」でアカデミー主演女優賞、1978年「カリフォルニア・スイート」で同助演女優賞をそれぞれ受賞した。また、「ダウントン・アビー」でエミー賞回、「カリフォルニア・スウィート」（78）などでゴールデングローブ賞3回、舞台「Lettice and Lovege」（90）でトニー賞演劇主演女優章を受賞した。

映画では「ハリー・ポッター」シリーズの他にも、「ナイル殺人事件」（78）、「地中海殺人事件」（82）、修道院の院長を演じた「天使にラブ・ソングを…」（92）、同「天使にラブ・ソングを２」（93）などに出演した。「ハリー・ポッターと謎のプリンス」（09）の撮影中、乳がんの治療を受けた。後に回復した。

私生活では、1967年に俳優のロバート・スティーブンスと結婚し、後に俳優となったクリス・ラーキンとトビー・スティーブンスの2人お息子をもうけるが1974年に離婚。1975年に劇作家のビヴァリー・クロスと再婚したが98年に死別している。

■ダニエル・ラドクリフが追悼

「ハリー・ポッター」シリーズでスミスさんと共演したダニエル・ラドクリフは27日（現地時間）、米Page Sixに「マギー・スミスに初めて会ったのは9歳の時で、僕の最初の仕事だった」と語った。「当時彼女のことをよく知らなかったが、両親は彼女と一緒に仕事ができることに畏敬の念を抱いた」という。
「撮影のとき、彼女は信じられないほど親切にしてくれて、それから幸運なことに、『ハリー・ポッター』映画でさらに10年間一緒に仕事をすることになった」とラドクリフは語った。 「彼女と一緒に仕事ができたこと、セットで彼女のそばで過ごせたことは、自分にとって驚くほど幸運なことだといつも思っている。”伝説 "という言葉は使い古されているけれど、この業界の誰かに当てはまるなら、それは彼女に当てはまる。ありがとう、マギー」と追悼した。