ビョーク、トランプ大統領のグリーンランド領有発言を非難「同胞グリーンランド人が残酷な支配者から別の支配者へ移される可能性は、想像するだけでも残酷すぎる」

(2026年1月7日12:45)

ビョーク、トランプ大統領のグリーンランド領有発言を痛烈違反「同胞グリーンランド人が残酷な支配者から別の支配者へ移される可能性は、想像するだけでも残酷すぎる」
ビヨーク(X@bjork)

アイスランドのミュージシャン、ビョークが、ベネズエラに続いてグリーンランドに食指を伸ばすトランプ米大統領を「同胞グリーンランド人が残酷な支配者から別の支配者へ移される可能性は、想像するだけでも残酷すぎる」」と痛烈に非難した。

米RadarOnline によると、トランプ氏が4日、ベネズエラに続いて、今度は「安全保障のために我々はグリーンランドが必要だ」「デンマークはグリンランドの安全性を高めることはできない」とデンマーク自治領グリーンランドの領有を発言したことを受けて、ビヨークは5日、自身のXで、トランプ氏の名前は出していないが、「同胞グリーンランド人が残酷な支配者から別の支配者へ移される可能性は、想像するだけでも残酷すぎる」と非難した。

トランプ政権は3日、大規模な軍事作戦を展開してベネズエラのマドロウ大統領の身柄を軍事力で拘束。米国に移送して麻薬テロ凶暴罪など4つの罪を米国の裁判所で裁き、一方で世界一の埋蔵量を誇るベネズエラの石油利権を狙い同国を米国に都合の良い”属国”にしようとしているとみられる。さらにグリーンランドの領有に意欲を示し、「軍の活用も選択肢の一つだ」と軍事侵略の可能性もほのめかしている。
その後の報道では、ルビオ国務長官が、トランプ大統領の目的は「グリーンランドの購入」で、軍事行動のオプションはデンマークに対する交渉のためだと軌道修正したが、グリーンランドを手に入れようということには変わりはない。

ビョークはX の投稿で、「グリーンランドの人々が独立を勝ち取る戦いに祝福がありますように」とデンマークからの独立を支持し、「アイスランド人は1944年にデンマークからの独立を果たせたことに深く安堵している。我々は言語を失わなかった(そうでなければ今頃子供たちはデンマーク語を話していただろう)」と訴えた。
「そして私はグリーンランド人への共感を繰り返し強く抱く。特に強制避妊措置が問題となった際にはなおさらだ」と1966年から1970年にかけて12歳から4500人の少女たちが 知らぬ間に子宮内避妊器具を挿入されたと指摘。「今日なおデンマーク人はグリーンランド人を二級市民のように扱っている」とデンマークを非難した。

グリーンランドでは、先住民の出生率を制限する目的で、女性たちが説明や同意なしに子宮内避妊具(IUD)を装着された。国の記録によると、1966~1970年だけで少なくとも4500人が対象とされ、最年少は13歳だったと報じられている。2023年、グリーンランドの女性67人が、1960年代の強制避妊をめぐり、デンマーク政府に補償を求め手訴訟を起こしている。

そして、「植民地主義は何度も背筋が凍る恐怖を与えてきた。同胞グリーンランド人が残酷な支配者から別の支配者へ移される可能性は想像することさえ残酷すぎる」と訴え、「グリーンランドの同胞たちよ 独立を宣言せよ!!!!  隣人からの共感の願いを込めて 温もりを込めて」とつづった。

デンマークは1971年から1953年までデンマークの植民地で、1979年、広範な自治権を獲得してデンマークの自治領となっている。トランプ氏はこれまでも、グリーンランドの支配権獲得に繰り返し関心を示してきた。トランプ氏は最近「我々は絶対にグリーンランドが必要だ。防衛のために必要だ。グリーンランドはロシアと中国の艦船に囲まれている」などと語っていた。

ビヨークはアイスランド出身のミュージシャンでシンガーソングライター。革新的な音楽で知られ、グラミー賞に12回、アカデミー賞に1回ノミネートされるなど多数の賞を獲得している。2000年、ミュージカル映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』に主演。ゴールデングローブ賞主演女優賞、最優秀オリジナル・ソング賞にノミネート。カンヌ国際映画祭のパルム・ドール、最優秀女優賞を受賞した。劇中の音楽を担当し、アルバム『セルマソングス〜ミュージック・フロム・ダンサー・イン・ザ・ダーク』をリリース。グラミー賞とアカデミー賞にノミネートされた。日本では2001年に公開されヒットした。