「君の名前で僕を呼んで」ひと夏の美しくもはかない恋

(2018年5月2日)

  • クリス・プラット
  • 「君の名前で僕を呼んで」
    (Bunkamura ル・シネマ)

1983年の北イタリアの避暑地を舞台に17歳の青年と24歳の大学院生のひと夏の美しくもはかない恋を描いたラブロマンス。第90回アカデミー賞で作品賞、主演男優賞、脚色賞、歌曲賞の4部門でノミネートされ脚色賞を受賞した。

 大学教授の父親バールマン(マイケル・スタールバーグ)に連れられて母親のアネラ(アミラ・カサール)と夏の間避暑地で過ごしていた17歳のエミリオ(ティモシー・シャラメ)は、アメリカからやってきた父の助手の24歳の大学院生オリヴァー(アーミー・ハマー)に最初は反発するが、2人はいつしかお互いにひかれあうようになりついに激しく恋に落ちる。しかし、夏の終わりとともにオリヴァーが帰国する日が近づいてくるというストーリー。

お互いに名前を取り換えて呼び合うなど胸キュンのシーンが満載で、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされるなど、レオナルド・ディカプリオ以来の逸材と注目されているシャラメと「コードネーム U.N.C.L.E.」のハマーの北イタリアの美しい景色をバックに繰り広げられる繊細にして大胆なラブロマンスは秀逸だ。ただ、まっすぐにオリヴァーに向かっていくエミリオに対して、年上のオリヴァーがやや優柔不断なところがあるようで気になった。(4月27日公開)