「天才作家の妻―40年目の真実―」グレン・クローズがアカデミー賞主演女優賞の最有力候補

(2019年1月28日)

  • 天才作家の妻
  • 「天才作家の妻」(YEBIS GARDEN CINEMA)

ノーベル賞を受賞する天才作家の妻を演じたグレン・クローズ(71)がゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞し、アカデミー賞の主演女優賞にもノミネートされた。過去6回アカデミー賞にノミネートされているクローズが悲願のアカデミー賞初受賞なるか注目されている。

メグ・ウォリッツア―の小説「The Wife」を映画化したものでスウェーデンのビヨルン・ルンゲ監督がメガホンをとった。現代文学の巨匠と呼ばれていたジョゼフ・キャッスルマン(ジョナサン・プライス)と妻ジョーン(クローズ)のもとにノーベル賞文学賞受賞の知らせが届く。妻ジョーンと息子のデヴィッド(マックス・アイアンズ)を伴い授賞式が行われるストックホルムに行くが、記者のサナエル(クリスチャン・スレーター)が付きまとい、ジョゼフの疑惑に迫る。ジョーンは文才があり作家を死亡していたが断念して夫を支え続けてきた。度重なる夫の浮気にも耐えてきたが、ノーベル賞受賞をきっかけにジョーンの不満や怒りが噴出して夫婦の絆が崩壊し事態は衝撃的な結末を迎える。

記者が追及する疑惑の真相は?そして夫婦の関係はどう展開していくのかというサスペンスの展開に引き込まれる。またノーベル賞の授賞式が再現されるのも見どころの一つになっている。そしてクローズが演技派ベテラン女優ならではの円熟した演技を見せている。

アカデミー賞の授賞式は2月24日に行われるが、主演女優賞にノミネートされているのはクローズのほかに「アリー/スター誕生」のレディー・ガガ、「女王陛下のお気に入り」のオリビア・コールマン、「ROMA/ローマ」のヤリッツア・アパリシオ、「Can You Ever Forgive Me」(原題)のメリッサ・マッカーシーの計5人。クローズは同作でゴールデングローブ賞に続いて27日に行われた第25回全米俳優組合賞(SAG)でも主演女優賞を受賞しており、頭一つリードしているといわれる。はたしてクローズがオスカーを手にすることができるのかも注目される。(2019年1月26日公開)