「貞子」池田エライザがレジェンドの亡霊と死闘

(2019年5月27日)

貞子
「貞子」(TOHOシネマズ渋谷)

見ると1週間後に呪い殺されるという「呪いのビデオ」の恐怖を描いた人気ホラー映画「リング」シリーズの最新作で、1作目「リング」(1998年)、「リング2」(1999年)、ハリウッド版の「ザ・リング2」(2005年)を手掛けた中田秀夫監督が、池田エライザを主演に貞子の恐怖を描いた。原作は鈴木光司の小説「タイド」。

心理カウンセラーの秋川茉優(池田)は、記憶喪失になり自分の名前も思い出せない少女を担当することになる。その少女は1週間前に公営団地で起きた放火事件の犯人・祖父江(ともさかりえ)の娘だった。少女と向き合ううちに茉優の周辺で奇妙な出来事が起き始める。茉優の弟・和真(清水尋也)はWEBマーケティング会社に勤める石田祐介(塚本高史)に勧められてユーチューバーになり、再生回数を稼ぐために心霊動画を撮ろうとして団地の火災現場に潜入した後行方不明になってしまう。茉優と祐介は和真を助けようと奔走するうちに貞子が関係していることが分かってくるというストーリー。

白いワンピースを着て長い髪で顔が隠れた貞子が古井戸から姿を現し、さらにそれを映しているビデオの再生画面から現実世界に登場してくるホラーシーンは今や”お約束“になっているが不気味さは健在だ。

中田監督から「彼女のはっきりした目鼻立ちやルックスはホラー映画のヒロインに向いている」と太鼓判を押された池田は、貞子にまとわりつかれて大きな瞳をさらに大きくして恐怖に顔を歪める”恐怖演技“がはまっている。ストーリー展開のキーパーソンになっている記憶を失った少女役の姫島ひめかはオーディションで監督、制作陣の満場一致で選ばれたというだけあって、不気味な表情でホラーを盛り上げている。(5月24日公開)