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「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」シアーシャ・ローナンが作家志望の次女を熱演

(2020年6月19日)

「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」シアーシャ・ローナンが作家志望の次女を熱演
「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」(全国公開中、配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)

ルイーザ・メイ・オルコットの1868年の古典小説「若草物語」を原作にした映画。1860年代の米マサチューセッツ州に暮らす4人姉妹の半生を描いたドラマで、小説家になる次女のジョー・マーチ(シアーシャ・ローナン)を中心にドラマが進む。監督は女優・脚本家・監督として活躍する若手女流監督のグレタ・ガーウィグ(36)。2017年の監督・脚本を手掛けた作品「レディ・バード」がアカデミー賞監督賞と脚本賞にノミネートされた。今作は全米映画批評家協会賞の監督賞を受賞した。また第92回アカデミー賞で作品賞、主演女優賞(シアーシャ・ローナン)、助演女優賞(フローレンス・ピュー)、脚色賞、作曲賞、衣装デザイン賞の6部門にノミネートされ、衣装デザイン賞を受賞した。

■ストーリー

マーチ家の4人姉妹の次女ジョーは情熱家で、自分を曲げるのを嫌い回りとぶつかりながら小説家を目指していた。控えめで美しい姉メグ(エマ・ワトソン)を尊敬し、姉には女優の才能があると言っていたがメグ自身は幸せな結婚を望んでいた。また3女の妹べス(エリザ・スカンレン)を溺愛していたがべスは病に侵される。4女エイミー(フローレンス・ピュー)は勝ち気でマイペースで生きていた。そうしたなか、ジョーは隣家の富豪の息子ローリー(ティモシー・シャラメ)にプロポーズされるが断り作家を目指し自由だが孤独な人生を歩み、4人姉妹のそれぞれのドラマが繰り広げられる。

■見どころ

「若草物語」はエリザベス・テイラーが4女エイミー役で出演した1949年の「若草物語」を始め何度も映画化された古典的名作だが、今作はシアーシャ・ローナンの主演で作家を目指すヒロインの半生をヴィヴィッドに描き、4人姉妹の愛情をドラマチックに描いている。ローナンといえばアイルランドの女優で2007年公開の「つぐない」で13歳で史上7番目の若さでアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。2015年の「ブルックリン」ではアイルランドの田舎町から単身ニューヨークのブルックリンにわたり新天地で生きる若い女性を熱演して鮮烈な印象を残し、第88回アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。本作のグレタ・ガーウィグ監督とは「レディ・バード」(2017年)と2度目のコンビを組んだ。

監督のカーウィグは「女性がアーティストとして生きること、そして経済力を持つこと。それをスクリーン上で探求することは、今の自分を含む全女性にとって、極めて身近にあるテーマだと感じています」とコメントを寄せている。女性の自立がテーマの主軸で、そこに姉妹の愛、家族愛、姉妹のそれぞれの恋愛観と結婚観が絡んで見ごたえのある作品になっている。

昨年12月25日に全米で公開され、週末興行収入ランキングは初登場4位となり、8000万ドル(約86億円)の興行収入を記録した。日本では3月27日に公開される予定だったがコロナに影響で延期となり12日の公開となった。週末の観客動員数で「心霊喫茶『エクストラ』の秘密 The Real Exocist」に次いで初登場2位のヒット・スタートとなった。(6月12日公開)