「日の丸~寺山修司40年目の挑発~」特報映像解禁 「日本と日本人」を問う

(2022年11 月15日15:10)

「日の丸~寺山修司40年目の挑発~」特報映像解禁 「日本と日本人」を問う 
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「日の丸~寺山修司40年目の挑発~」(©TBSテレビ)

劇作家・寺山修司が構成を担当して1967年に放送されたドキュメンタリーを基にした「日の丸~寺山修司40年目の挑発~」が2023年2月24日(金)より角川シネマ有楽町、ユーロスペース、アップリンク吉祥寺ほか全国公開されることが決まり、特報映像が15日、解禁になった。

劇団「天井桟敷」の主宰者で劇作家、詩人、映画監督など多彩な活動で知られる寺山修司(1935年~1983年)が構成を担当して1967年にTBSで放送されたドキュメンタリーは、放送直後から抗議が殺到し、閣議で問題視されTBSドキュメンタリー史上、最大の問題作と呼ばれたという。
街ゆく人々に「日の丸の赤は何を意味していますか?」「あなたに外国人の友達はいますか?」「もし戦争になったらその人と戦えますか?」といった、人々が普段考えないような本質に迫る挑発的な質問を突きつけて、次々とインタビューしていく。

長年タブーとされていたという本作を、「現代に同じ質問をしたら、果たして?」 という思いから、TBSドラマ制作部所属で、本作が初ドキュメンタリーとなる若干28歳の佐井大紀が自ら街頭に立ってインタビューを行い、1967年と2022年のふたつの時代を対比させることにより「日本」や「日本人」の姿を浮かび上がらせた。

この度解禁された特報映像では、街ゆく人に“日の丸”について矢継ぎ早に質問を繰り出す、2つの時代の街頭インタビューの様子が切り取られている。真摯に答える人、いらだちを露わにする人。そこに映し出されるのは、過去、そして現代の日本と日本人の姿。炎上必至の質問に対し、インタビュー対象者の生々しい表情と戸惑いは、いつしか観るものの戸惑いへと変わっていく。「国家」とは何かを追い続けていた寺山修司が、この「挑発」に込めた思想や本当の狙いが浮かび上がる。寺山修司没後40年となる2023年、前代未聞の映像実験ドキュメンタリーが誕生した。

■TBS DOCS「テレビも、SNSも超えて、映画で伝えたいことがある」

本作を製作したTBSテレビのTBS DOCSは、劇場公開や映画祭での上映などドキュメンタリー映画を発表し続けているTBSの新ブランドで、“DOCS” とはDOCUMENTARY FILMS の略称。2021 年よりドキュメンタリー作品だけの映画祭、「TBSドキュメンタリー映画祭」を開催、全22本を上映。第2回となる今年3月開催の「TBSドキュメンタリー映画祭 2022」では、クライマー・山野井泰史の壮絶な人生に迫った「人生クライマー ~山野井泰史と垂直の世界~」や、30歳を目前に控えたアイドルグループ・ももいろクローバーZを追った「ももいろクローバーZ ~アイドルの向こう側~」、社会に衝撃を与えた暴走事故を3年にわたり追い続けた「池袋母子死亡事故「約束」から3年」など、幅広いテーマを扱ったドキュメンタリー全 11 本を発表。TBS DOCSは、「今後も魂を震わす珠玉のドキュメンタリー映画を発信して参ります」としている。