映画「恋のいばら」完成披露試写会 松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐ら登壇

(2022年12 月16日24:00)

映画「恋のいばら」完成披露試写会 松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐ら登壇
左から渡邊圭祐、玉城ティナ、松本穂香、城定秀夫監督(16日、都内で)

映画「恋のいばら」(2023年1月6日公開)の完成披露試写会が16日、都内の映画館で行われ、W主演の松本穂香(25)、玉城ティナ(25)と渡邊圭祐(29)、城定秀夫監督(47)が登壇して映画の見どころなどを語った。

映画「恋のいばら」完成披露試写会 松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐ら登壇
松本穂香

図書館に勤める地味な24歳の桃(松本穂香)が、プレイボーイのカメラマン・健太朗(渡邊圭祐)にふられ、健太朗のインスタから”今カノ”が自分とは対照的な今どきのダンサー莉子(玉城ティナ)だと突き止め、直接会いに行く。そして「リベンジポルノって知ってますか?」などと言いながら「健太朗のパソコンに保存されている自分の写真を消してほしい」と頼む。最初は相手にしていなかった莉子だったが、自分も撮られているかもしれないと不安を覚え始め、2人の間に”秘密の共犯”関係が生じていくというストーリー。サスペンスタッチの展開で2人の女と一人の男の「甘くて危険な関係」がリアルにサスペンスタッチで描かれている。

元カレの今カノを突き止めて会いに行くという24歳の桃を演じた松本穂香は「考える前に衝動的に動いてしまって、桃自身も整理がつかないままいろんなことを言ったりやったりしているので、一見ふわっとつかみどころのない人なんですけど…実は、みたいな感じの女性です」とヒロイン像を説明した。

映画「恋のいばら」完成披露試写会 松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐ら登壇
玉城ティナ

桃が秘めているそうしたギャップと共通して、玉城演じるダンサーの莉子も、見た目は派手だが、占いを気にしたりとかギャップがあり、女性の共感度は高いのではと司会に聞かれて、玉城は「そうですね、莉子はギャップがあるタイプだと思います。ビジュアルの感じとかダンスやってたリメイクもちょっと濃いめにしたりして表面的には強めに見えるんですけど、内面は女の子らしかったり、弱い部分があったり物語が進んでいくうちに印象が変わっていく女の子だなと思います。最初のイメージと、一回見てもらってからのイメージが、桃と莉子は本当に印象が合わるんじゃないかなと思っています」と莉子と桃について語り「とりあえず衣装もメイクもバチバチという感じでした」と独特の表現で莉子について語った。役の印象に合わせて派手な衣装で登壇したという。

映画「恋のいばら」完成披露試写会 松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐ら登壇
渡邊圭祐

元カノと今カノに挟まれるモテ男のカメラマンを演じた渡邊は「男性からしたら、やっちゃいけないことだとわかっているからこそ、健太朗のやっていることだけ並べられたらいいなあと思うはずなんですよ。欲望をかなえているわけですから」といい「健太朗に悪意はないということは皆さんに知っておいてほしい。ものすごくピュアな心で純粋な気持ちでいろんなことをしてるし、しゃべってるんですね。そういう1面が出てくるのが、一緒に暮らしているおばあちゃん(白川和子)とのシーンがあるんですが、そのシーンを見ていれば、健太朗ってこういう人なんだなと理解していただけると思っているので」と貫太朗を“弁護”して「健太朗のことを嫌いにならないでください」と訴えた。

城定監督は「台本段階では、健太朗のキャラクターっていうのは作っていながら、どうしてもなんか嫌な奴になっちゃうなあというところで1回落ち着いていたんです。いやな奴なら嫌な奴でいいかって。で、渡邊さんに会って、もう少し健太朗を憎めなくできそうだなっていうのがあったんですね。それで少し台本を直したことろはありましたね」と明かした。 そして「なんか本当に無邪気にやってるだけなのかなこいつは見たいな。すごく根は悪い奴じゃないなと僕からすると思うんですけど、女性からすると、ちょっとクズかなあ観たいなところはありますよ。それは見てのお楽しみです」と健太朗のキャラクターについて語った。 >

映画「恋のいばら」完成披露試写会 松本穂香、玉城ティナ、渡邊圭祐ら登壇
城定秀夫監督

さらに、桃と莉子との三角関係の描写について「話を寓話的な感じにしようというのはあったんですけど、物語の展開とかである程度見せていかなくてはいけないということもあり、それだけだとキャラクターが一方的になっちゃうなということで、今っぽい恋愛というのは僕はちょっとわからなくて、澤井さん(脚本の澤井香織)と相談しながらやっていった」という。デジタル時代ならではのドラマでもあるが「インスタとかよくわからなくて。インスタ片人物を特定したりするシーンがあるんですけど」と監督。そこは脚本家や現場の若いスタッフが補い「若者は頼りになるなという感じでしたね」と語った。

■「元カレ、元カノのSNSをのぞいてしまう」はありか?に3人は…。

その後映画にちなんだ恋愛トークを繰り広げ、司会の質問に3人が渡されたマルがバツの札で答えるコーナーが始まった。
「元カレ、元カノのSNSをのぞいてしまう、探してしまう」の質問には3人とも〇で、「探しちゃうじゃなくて、探してもいいと思います」、「気持ちが分かる」、「今見れちゃいますからね」「見られたくないことは上げてないはず」などと生々しいトークも繰り広げられた。
さらに「恋人のパソコンを勝手にみるか、その気持ちを理解できるか」には「「いやだな」(渡邊)、「自分がされたら単純に嫌だな」(玉城)、「信頼関係が」(松本)などと反応。「恋人とパスワードを共有しますか」の問いには「できない」と玉城。「でも知っちゃったら見ちゃいそうじゃないですか」と松本。「変えられたりしたら、なんだ変えてるやんってなる」(玉城)などなど、「〇×トーク」で盛り上がった。
そしてこの映画のキャッチフレーズになっている「恋人同士で観ないでください」について「恋人同士で観るのは実はおすすめ」の質問には3人とも〇だった。松本は「恋愛の価値観がすごく表れる」といい、玉城は「その辺のボーダーラインといいますか、それがありかなしかというのが会話のきっかけになるいい機会」という。松本はさらに「(観るのは)最初のデートがいいかな。最初のデートで合うか合わないかわかるから、ダメだったらここで切る」と役柄の桃が乗り移ったような意表をつく発言で笑わせた。
渡邊は「さっきの〇×みたいなところで、いろいろやってもいいですし、どっちに肩入れするかで変わってくるんじゃないですか。女性側のあの感情わかるというのか、健太朗に肩入れするのか、価値観の違いわかるので、それが合致すればすごい風通しのいい関係になると思うんで、よりいいのかなと思います」と恋人同士での鑑賞を勧めた。

■4人それぞれのメッセージ

最後に4人が締めくくりのコメントをした。
渡邊「今回早めに皆さんに観ていただけるということで、タイミング的にはクリスマスの前で、逆にさっきも話さしていただきましたけどカップルの方だったら、いろんな意味で風通しが良くなるのかなと思うので、クリスマス前に年末ですし、また年始にも心新たにするのにちょうどいい映画だと思うので、ぜひで楽しんでいただければと思います」と述べた。

玉城「スクリーンの中ではいろいろドロッとしたことが起きてますけど、ここから外れると和気あいあいと撮影してできた作品です。恋愛映画として、こういうものだという押し付けもなく、たくさんの方に観ていただける作品になっていると思いますので、ぜひ今日も見ていただいて、もしかしたら映画納めになる方もいらっしゃるかもしれませんし、来年公開したらまた映画初めで観ていただけると嬉しく思っています」

松本「玉城さんがおっしゃったように、すごく自由ないろんな解釈ができる映画になっていると思います。ぜひこの映画を見て気に入っていただけたなら、SNSに感想を投稿して広めていただけたら、すごく嬉しいなと思います」

城定監督「玉城さんがジャンルレス映画といってくれたんですけど、僕も作っていてまさにそういう映画になったなと思いまして。いろんな見方もできますし、どのキャラクターを中心にみるかというところで見方も変わってきますので、観終わって友達とか恋人と話をする中で、まあ『恋人同士で観ないでください』というのはギャグなんで、ぜひ恋人同士で観て、たくさん感想を聞かせてほしいと思います」