アジア全域版アカデミー賞「第16回アジア・フィルム・アワード」ノミネーション発表 「ドライブ・マイ・カー」8部門でノミネート

(2023年1 月6日22:15)

アジア全域版アカデミー賞「第16回アジア・フィルム・アワード」ノミネーション発表 「ドライブ・マイ・カー」8部門でノミネート
「第16回アジア・フィルム・アワード」のキービジュアル

アジア全域版アカデミー賞「第16回アジア・フィルム・アワード」(AFA)のノミネーションが6日、発表された。日本からは「ドライブ・マイ・カー」(濱口竜介監督)が作品賞、監督賞、西島秀俊の主演男優賞、岡田将生の助演男優賞など8部門でノミネートされた。授賞式は3月12日に香港で開催される。

アカデミー賞国際長編映画賞受賞作品「ドライブ・マイ・カー」が8部門でノミネートされたのをはじめ、カンヌ映画祭で話題になった「PLAN75」の早川千絵監督が新人監督賞、倍賞千恵子が主演女優賞、河合優実が助演女優賞にノミネートされた。さらに、第35回東京国際映画祭(TIFF)のコンペティション部門に選出された「エゴイスト」からは鈴木亮平俊が主演男優賞、宮沢氷魚が助演男優賞にノミネート。そして「ある男」の安藤サクラが助演女優賞にノミネートされているほか、「シン・ウルトラマン」が視覚効果賞でノミネートされるなど、日本の5作品が計14部門にノミネートされた。また、是枝裕和監督が、韓国作品「ベイビー・ブローカー」で監督賞にノミネートされている。

全体ではアジア22の国と地域より30作品81のノミネート(全16部門)があり、パク・チャヌク監督の「別れる決心」(韓国)が作品賞を含む最多10部門でノミネート。作品賞は他に、マニラトナム監督の「Ponniyin Selvan: I」(インド)、昨年のTIFFコンペティション部門で最優秀監督賞受賞作品でもあるダルジャン・オミルバエフ監督の「ある詩人」(カザフスタン)、そして今年のTIFFワールド・フォーカス部門選出作品のラヴ・ディアス監督の「波が去るとき」(フィリピン他)がノミネートされ、日本の「ドライブ・マイ・カー」と最優秀作品賞を競う。

審査員長は、国際的に高い評価を受ける中国の巨匠で、昨年のAFAで最優秀監督賞を受賞した、チャン・イーモウ監督が務め、世界中の映画人7名とともに、今年の受賞者を決定しする。授賞式は、4年ぶりに香港に戻り、西九龍(ウエストカオルーン)文化地区に新たな芸術・文化施設のランドマークとしてオープンした「香港故宮文化博物館のJockey Club Auditorium」にて3月12日に開催される予定。前回は黒沢清監督の「スパイの妻 劇場版」最優秀作品賞、最優秀主演女優賞(蒼井優)、最優秀衣装デザイン賞(纐纈春樹さん)を受賞したほか、蒔田彩珠が「朝が来る」で最優秀助演女優賞を受賞した。今年も日本の作品からの受賞が期待されている。