「ガール・ピクチャー」3人の少女の波乱の青春をスタイリッシュに描いたフィンランド映画

(2023年3月28日14:45)

「ガール・ピクチャー」3人の少女の波乱の青春をスタイリッシュに描いたフィンランド映画
「ガール・ピクチャー」(左からロンコ、エマ、ミンミ)

フィンランドの首都ヘルシンキを舞台に、3人の少が抱える性、人間関係、未来への悩みを描いた北欧発Z世代の⻘春映画。リアルでまっすぐなガールフッド(少女時代)をスタイリッシュに描き、フィランドのアカデミー賞「ユッシ賞」で、最優秀作品賞、最優秀脚本賞、最優秀監督賞など5冠を獲得したほか、第 38 回サンダンス映画祭 ワールドシネマドラマ部門 観客賞受賞、第 95 回アカデミー賞国際長編映画賞部門のフィンランド代表に選ばれるなど国際的に注目された作品。

「ガール・ピクチャー」3人の少女の波乱の青春をスタイリッシュに描いたフィンランド映画
「ガール・ピクチャー」(スムージー店でアルバイトをするロンコ㊧とミンミ)

17歳から18歳に差し掛かる3人の少女をアーム・ミロノフ、エレオノーラ・カウハウネン、リンネア・レイノの個性的な若手女優たちが演じている。監督はニューヨークで映画を学び、自分の声を見出していく女性作家を描いた「Love and Fury」(2016年)でデビューしたフィンランドの映画監督アッリ・ハーパサロ。彼女が大学時代に出会ったという脚本家ダニエラ・ハリクネンとイロナ・アハティが、自身の体験も振り返りながら、3人のお少女たちに訪れる3度の金曜日を描いたという。ノーベル平和賞を受賞した社会運動家のジェーン・アダムズにちなんで名づけられたシチズン・ジェーン・プロダクションが製作した。

2022 年/フィンランド/100 分/カラー/スタンダード/5.1ch/原題:Tytöt tytöt tytöt /PG12/日本語字幕:松永昌子
配給:アンプラグド/ © 2022 Citizen Jane Productions, all rights reserved

「ガール・ピクチャー」3人の少女の波乱の青春をスタイリッシュに描いたフィンランド映画
「ガール・ピクチャー」(運命的な恋をするエマ㊧とミンミ)



■ストーリー

クールでシニカルなミンミ(アーム・ミロノフ)と同じ学校に通う親友のロンコ(エレオノーラ・カウハウネン)は放課後にスムージースタンドでアルバイトをしながら、田藍やセックス、将来についておしゃべりをして他の真でした。そうしたなか、「男の人と一緒にいても何も感じない自分は皆と違うのではないか」と悩んでいたロンコは、理想の相手を求めてパーティーに繰り出す。ロンコの付き添いで同行したミンミは、フィギュアスケーターのエマ(リンネア・レイノ)と出会い2人は急接近して、3度の金曜日で運命の恋をしていく。

■見どころ

ミンミが、パーティーで、試合を前にジャンプを決められずプレッシャーを感じているフィギュアスケーターのエマと出会い、声をかけて恋に落ちるところから始まる2人の恋愛の紆余曲折がドラマチックに描かれる。そしてロンコはパーティーで出会った男性に積極的にアタックして彼女自身のスタイルの性的快感を求めていくといったリアルで赤裸々な言動。そんな3人のハイティーンのまっすぐな青春ドラマがドラスティックに、スタイリッシュに描かれて最後まで目間が離せない展開が続く。多感なティーンエイジャーが抱えるセックスへの興味や悩み、人間関係や将来への不安や悩みをストレートに映し出し、ノンストップでエモーショナルな結末が待ち受ける青春映画だ。
(2023年4月7日(金)より新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次公開)