「ソフト/クワイエット」、全編ワンショット“体感型”極限クライム・スリラー 予告編映像と著名人コメント解禁

(2023年3月29日13:00)

「ソフト/クワイエット」、全編ワンショット“体感型”極限クライム・スリラー 予告編映像と著名人コメント解禁
「ソフト/クワイエット」(© 2022 BLUMHOUSE PRODUCTIONS, LLC. All Rights Reserved. )

「ゲット・アウト」「セッション」などを手掛けたブラムハウス製作の、全編ワンショットの“体感型”極限クライム・スリラー「ソフト/クワイエット」(5月19日公開)の予告編映像と場面カットが解禁となった。また、同作を見た思想家の内田樹さん、映画監督の瀬々敬久さん、森達也さんのコメントが紹介された。

世界中の映画ファンの熱烈な支持を得ている、ホラー&スリラー界のトップブランド、ブラムハウスが新たに放つ本作は、大胆な撮影手法とセンセーショナルなテーマを融合させた衝撃的な問題作。92分の全編をワンショットで映像化し、アメリカで社会問題化しているヘイトクライム(憎悪犯罪)の狂気をえぐり出す。マイノリティーへの偏見を持つ白人女性たちが、あるトラブルをきっかけに思わぬ方向へと暴走し始め、絶叫が飛び交い、暴力が炸裂する怒濤の急展開で観る者を釘付けにする。リアルな没入感と息づまる緊迫感に圧倒されずにいられない体感型クライム・スリラーになっている。

この度解禁された予告編映像では、閑静な田舎町の森に囲まれた教会の談話室で白人女性による会合のシーンから始まる。マイノリティーへの偏見を持つ白人女性たちの不穏な会話、そして日頃の不満や過激な思想を共有することで徐々に白熱していく。ハーケンクロイツの“パイ”やナチス式敬礼をする妊婦など異様な光景も捉えている。

そして、二次会へ向かう途中に立ち寄った食料品店でアジア系の姉妹との激しい口論が勃発、緊迫した空気が流れ、ついには揉み合い、そして拷問へと発展していくー。

平凡な日常が惨劇に変わり、見るもおぞましい衝撃シーンが絶賛コメントともに切り取られている。

【STORY】
とある郊外の幼稚園に勤める教師エミリーが、「アーリア人団結をめざす娘たち」という白人至上主義のグループを結成する。教会の談話室で行われた第1回の会合に集まったのは、主催者のエミリーを含む6人の女性。多文化主義や多様性が重んじられる現代の風潮に反感を抱き、有色人種や移民を毛嫌いする6人は、日頃の不満や過激な思想を共有して大いに盛り上がる。やがて彼女たちはエミリーの自宅で二次会を行うことにするが、途中立ち寄った食料品店でアジア系の姉妹との激しい口論が勃発。腹の虫が治まらないエミリーらは、悪戯半分で姉妹の家を荒らすことを計画する。しかし、それは取り返しのつかない理不尽でおぞましい犯罪の始まりだった……。

「ソフト/クワイエット」、全編ワンショット“体感型”極限クライム・スリラー 予告編映像と著名人コメント解禁
「ソフト/クワイエット」(© 2022 BLUMHOUSE PRODUCTIONS, LLC. All Rights Reserved. )

【見どころ】
「白人こそ差別されている」「白人の命こそ大切」などと白人至上主義的でネオナチ的なぞとする内容の言葉が飛び交う、主人公エミリーをはじめとする白人女性たち(中には父親が白人至上主義の秘密結社KKKという女性も)の「会議」は何とも異様だが、いまアメリカで社会問題になっている黒人差別やアジア人に対する攻撃などのヘイトクライムの温床がここにあることをリアルに容赦なく描いているところが注目される。そしてアジア系の姉妹をののしり嫌がらせをした挙句に口論になりエミリーたちの狂気が暴走して行く。こうして分断や差別や惨劇が起きていることを思い知らされる。全編ワンショットの映像で、ドキュメントタッチで一気に見せていく。

【作品情報】
監督・脚本:ベス・デ・アラウージョ(長編デビュー)
出演:ステファニー・エステス、オリヴィア・ルッカルディ、エレノア・ピエンタ、メリッサ・パウロ、シシー・リー、ジョン・ビーバース
2022年/アメリカ/英語/92分/16:9/5.1ch/原題:soft&quiet/日本語字幕:永井歌子/提供:ニューセレクト/配給:アルバトロス・フィルム/G
(2023年5月19日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開)

■著名人の推薦コメント

「ワンショット・リアルタイムのスリラーと言えば、ヒッチコックの『ロープ』が映画史に残る傑作だけれど、本作はそれに挑戦している。途中から加速する登場人物たちの暴走と救いのない精神崩壊は『ロープ』を凌駕している。」
―内田樹(思想家・武道家)

「黄昏の〈逢魔が時〉がリアルに過ぎる92分。暮れゆくワンカットの中、人々は狂気に陥り、魔物に出会ったと自ら信じ込む。それは「分断」の時代を生きる我々自身の姿だ。」
―瀬々敬久(映画監督)

「これほどひどい映画はちょっと記憶にない。でも絶対にあなたは最後まで目を離せない。悔しい。すごい。悲しい。怖い。すべてが凝縮されている。この映画だからこその全編ワンショット。一人でも多くの人に観てほしい。」
―森達也(映画監督/作家)