「恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た!」舞台挨拶 ナレーターの水瀬いのり、監修の小林快次、植田和貴監督が登壇

(2024年3月10日11:30)

「恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た!」舞台挨拶 ナレーターの水瀬いのり、監修の小林快次、植田和貴監督が登壇
登壇した小林快次氏、水瀬いのり、植田和貴監督(9日、東京・港区台場のの ユナイテッド・シネマ アクアシティお台場で)

「恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た!」(3 月 8 日公開)の舞台挨拶が9 日、都内で行われ、ナレーターを務めた水瀬いのり、監修の小林快次、植田和貴監督が登壇して同作費ついて語った。

同作はNHK 総合テレビの人気自然番組「ダーウィンが来た!」の劇場版シリーズ第 5 弾。今度の主役は再び...恐竜!太古の超巨大大陸・ゴンドワナで、多様な進化をとげていた超巨大恐竜たちと、最新研究によって浮かび上がってきた“巨大隕石の衝突にさらされた恐竜たちのサバイバルストーリー”を大迫力の高精細 CG 映像で紹介。過酷な世界をたくましく生き抜いた、知られざる恐竜たちの物語が明らかになる。

前作に続きナレーターを務める水瀬は、会場を見渡し「お子さんがいらっしゃるというのが恐竜ならではですね。子どもたちの夢やロマンが恐竜に詰め込まれているんだなと目に見えて嬉しく思います」と挨拶した。本作を見た感想を求められると「CG のクオリ ティが高度なものになっていて、実際に恐竜たちが暮らしているのを盗み見しているような贅沢な気持ちと、目があったときにヒヤッとするというか、食べられちゃうかもしれないって気持ちになるスケールの大きさを感じることができました」と目を輝かせた。

植田監督は、どのように恐竜を映像化したのかについて「小林先生をメインに世界の恐竜の先生を取材して、喋っていただいたものを集めて文字情報のストーリーを作って、それをメインの監修である小林先生と相談して、修正すべきところは修正して、私と仲間のディレクターで絵コンテを書いて(小林先生に)相談して、風景は実写なので絵コンテの制作と同時並行で日本国内でいい場所を探して、絵コンテに合わせたカットを撮っていきました」と流れを紹介した。
「そのときに風景だけだとそのカットの意図が伝えきれないですし、CG アニメーターの方にもちゃんと伝えたいので、風景だけじゃなくて人が恐竜の演技をして、それを 100 カット、200 カット撮って、それをアニメーションにするときにまた小林さんと相談して作りました」とこだわりを明かした。

これに水瀬は「恐竜って今生きている人たちは実際に見たことはないじゃないですか。それを“こうだったんじゃないか”と世界で同じように発見して調べているんだというのも今回初めて知って、恐竜のほんの一部をめちゃくちゃ詳しく調べている人がいたり、それぞれがそれぞれの視点で恐竜をどんどん追求していって、でも答えはまだ一握りというところを改めて知って、このフィルムの中にもそういうヒントがあったから再現できた映像を楽しんでいただけているので、今もどこかで誰かが研究を進めているのかなというのがワクワクします」と胸を躍らせた。

また、劇中でナレーションとしても参加しているという小林氏は「やりづらいですよね...(笑)」と吐露して会場の笑いを誘い、「いつもの喋りと違うので何度も撮り直したんですけど、(水瀬をはじめとする)みなさんのすごさがわかりました」と感嘆。

そんな小林氏とカウントダウン動画や PR 動画を撮ったという水瀬は「始まる前までは楽しくお喋りしてくれているのに、始まったらカチカチになって(笑)、普段、恐竜のお話とか色々教えてくれるのに、いざカメラの前に立つとドキドキされている姿にギャップがあってとてもかわいらしかったですし、私って場馴れしているのかなって思って(笑)、唯一、先生をリードできるところかなと思い、率先して撮影頑張りました」と裏話を披露し、観客を笑わせた。

さらに、お気に入りの恐竜を聞かれた水瀬は「今回、映像で色がたくさん使われていたのも印象的で、本当にその色だったかは資料的にも難しいって聞いたんですけど、赤とか茶色とか自然と擬態する色のイメージがある中で、マイプという恐竜が本当にきれいな青色で、黒い毛が背びれに沿って生えている恐竜がキービジュアルを見たときも心掴まれました」と笑顔で語った。

そして、恐竜研究の第一人者である小林氏は、発掘作業で大変なことを尋ねられると「発掘自体は最初から最後まで楽しいんですけど、1 番大変なのはトイレですね」と告白して会場を沸かせ、「場所を見つけるとか、周りに誰もいないかとか、いろんな裏技を駆使しています。あとは道具選びですね。大きいものを掘っているときと、小さいものを掘っているときで道具が変わってくるので、ハンマーとか自分に合うものを見つけて使っているんですけど、恐竜を復活させる作業はすごく面白いです」とにっこり。

発掘体験を勧められた水瀬は「人が掘り起こしているって信じられない自分もまだいて、オリエンテーションみたいに『埋めておいたよ』ってことじゃないじゃないですか(笑)。どこにあるかも、何が埋まっているかも掘らなきゃわからないからこそ、追求したくなるんだなと思うので、興味はもちろんあるんですけどトイレは...(笑)」と苦笑し、「キャンプなど自然の中に飛び込んだ経験もないので、まずはそういったところから始めつつ、もし体験できる機会があればやってみたいですね」と語った。

最後に、メッセージを求められた水瀬は「普段から恐竜についてワクワクしている子どもたち、そして大人になっても恐竜が大好きなみなさんが今日ここに来てくれていると思うんですけど、私も本作でナレーションを担当して、恐竜って怖かったり大きかったり凶暴ってイメージを勝手に持っていたけど、そうじゃなくて恐竜たちも命を繋いで、家族を持って、仲間を作って暮らしていたんだなというのを知れる内容だと思うので、ぜひ恐竜の知識があまりない人も誘って、みなさまで共有していただけたら嬉しいなと思います」とアピール。
小林氏は「植田監督が言いづらいと思うことを言いますが、『3』を見たくないですか?」と投げかけ、観客から拍手が起こると「たくさんの方に『2』を見てもらえると、『3』に繋がるかもしれないという大人の事情もありますので、今回見て感じた感動をぜひ広めていただいて『3』に繋げましょう」と言葉に力を込めた。
そして、植田監督は「劇場版の前半にあるバトルは十何年かけて作った CG の試行錯誤の集大成ですし、後半の隕石が落ちてきたあとのストーリーは、世界でまだどこでもやっていなかったようなストーリーで、まだまだわからないことだらけなので、みなさん の発見でこのストーリーをさらに改善してもらえるといいなと思いますし、そういうきっかけになるといいなと思っているので、ぜひ後半の隕石が落ちたあとのストーリーも周りの方に伝えていただけるとありがたいです」と締めくくった。

「恐竜超伝説 2 劇場版ダーウィンが来た!」舞台挨拶 ナレーターの水瀬いのり、監修の小林快次、植田和貴監督が登壇
「恐竜超伝説 2 劇場版ダーウィンが来た!」舞台挨拶 ナレーターの水瀬いのり、監修の小林快次、植田和貴監督が登壇
超巨大恐竜プエルタサウルス
「恐竜超伝説 2 劇場版ダーウィンが来た!」舞台挨拶 ナレーターの水瀬いのり、監修の小林快次、植田和貴監督が登壇
巨大隕石衝突
「恐竜超伝説 2 劇場版ダーウィンが来た!」舞台挨拶 ナレーターの水瀬いのり、監修の小林快次、植田和貴監督が登壇
プエルタサウルスVSゴンドワナの肉食恐竜マイプ

【作品概要】
恐竜王国「ゴンドワナ」の超巨大恐竜たちと、隕石衝突後も生き延びていた恐竜たちの姿にせまる!NHK の自然番組「ダーウィンが来た!」劇場版第 5 弾では、太古の超巨大大陸「ゴンドワナ」で、多様な進化をとげていた「超巨大恐竜」たちと、最新研究によって浮かび上がってきた“巨大隕石の衝突にさらされた恐竜たちのサバイバルストーリー”を大迫力の高精細 CG 映像で紹介する。

【STORY】
過酷な世界をたくましく生き抜いた、知られざる恐竜たちの物語。 6600 万年前「ゴンドワナ」では、40m 近くにも達した超巨大植物食恐竜プエルタサウルスや 10m の巨大肉食恐竜マイプやツノ恐竜カルノタウルスなどの巨大恐竜たちが生きるために死闘を繰り広げていた。しかし、突然の巨大隕石衝突により、火災や寒冷化など、恐竜たちは未曾有の大災害にさらされた。そんな過酷な世界でも、たくましく生き抜いていた恐竜たちがいたー...!

【クレジット】
タイトル:恐竜超伝説 2 劇場版ダーウィンが来た!
ナレーター:水瀬いのり ヒゲじい:龍田直樹 監督:植田和貴 監修:小林快次
制作:NHK エンタープライズ 映像提供:NHK 製作・配給:ユナイテッド・シネマ 制作年:2023 尺:84 分
2024 年 3 月 8 日(金)よりユナイテッド・シネマ他、全国ロードショー

■「恐竜超伝説 2 劇場版ダーウィンが来た!」小林快次講演会付上映

「恐竜超伝説2 劇場版ダーウィンが来た!」の公開を記念して、3 月 20 日(水・祝)本作の監修を務める古生物学者 小林快次氏をゲストとしてお招きし、講演会付上映の開催が決定した。映画に登場する超巨大大陸ゴンドワナの超巨大恐竜や、巨大隕石衝突から生き延びた恐竜たちについてなど、知っているともっと映画を楽しめる情報を語る。
【実施日時】 3 月 20 日(水・祝)
①1 9:30 の回(本編上映終了後講演会)  ②12:15 の回(本編上映終了後講演会)
【実施劇場】 ユナイテッド・シネマ豊洲
【登壇者】 小林快次(監修)
【料金】 特別料金:一般・大学生 3,000 円、高校生以下 2,000 円
※イベントの詳細は「恐竜超伝説 2 劇場版ダーウィンが来た!」公式サイトに掲載。https://kyouryu2-darwin.com/#news
■小林快次プロフィール
1995 年アメリカ・ワイオミング大学地質学地球物理学科優秀賞を受け卒業。2004 年アメリカ・サザンメソジスト大学地球科学科で博士号を取得。国内や海外で精 力的に発掘調査を行い、世界から注目を集めている恐竜研究の第一人者。NHK「プ ロフェッショナル」、「NHKスペシャル」等に出演し、恐竜の謎について知見 を広めている。著書に「恐竜は滅んでいない」(角川新書)等多数。