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映画
映画「パドレ・プロジェクト/父の影を追って」生き別れた父を探す感動ドキュメント
(2024年9月1日21:30)
お笑い芸人「ぶらっくさむらい」こと 武内剛が、”生き別れた父親探 しの旅”を記録したセルフ・ドキュメンタリー「パドレ・プロジェクト/父の影を追って」が 8 月 31 日(土)より新宿 K’s Cinema ほかにて全国ロードショーになった。
死ぬ前に一度でいいから、父親に会いたい。そんな想いから『パドレ・プロジェクト』は始まった。 本作の監督である武内剛(たけうち・ごう)は、日本人とカメルーン人の間に生まれ、“ハーフ”として日本で育った。イタリアで出会 った両親は、彼が 2 歳になる頃に別れ、母は日本へ戻って女手一つで息子を育てることに。
母の思い出話から浮かび上がるのはクリエイター気質の父の姿。その影を追うように、お笑い芸人・ぶらっくさむらいとしてエンターテインメントの世界で活動していた武内だったが、2020 年に誰も予期しない契機が訪れる。コロナの世界的なパンデミック。もしかすると、もう二度と父親に会えないかもしれない――そう思った武内は父を探すため、イタリアへ旅立つことを決意。さらには、その記録を自ら監督・プロデューサーとして映画にすることに。
しかし渡航のハードルは高く、認知症の母から聞き出せる父の情報は驚くほど少ない。手元にあるのは 40 年前の写真だけ。10 日間という限られた滞在期間、自らの生い立ちに向き合いながら会ったこともない一人の肉親を必死に捜索する武内だったが、ある日ついに父親の手がかりを掴んで……。
父親の面影を追って粘り強く追跡していき、さらにはその様子を映画にした武内の情熱が伝わるドキュメントになっている。そして、武内に親身に協力して父親捜しを手伝う現地のコミュニティの人たちの緊密な人間関係や温かさも印象的で、待ち受ける結末は感動的だ。
「“パドレ・プロジェクト”は物心ついた頃から心の片隅にあった」と武内は語る。
お笑い芸人としては、「日本人には見えない外見」を武器にしていた武内だが、10~20 代前半の頃は出自について笑われることを受け入れる余裕は少しもなかった。
そんな武内が自らの旅を映画に撮った理由の一つは、ドキュメンタリー映画監督になるためにイタリアの映画学校に通っていたという父の夢を継ぐため。そして、もう一つには自分と似た境遇で悩みや問題を抱える人に届けたいという強い想いがあったという。
しかし、制作にあたっては資金集めが必要となり、2021年にCAMPFIRE上でクラウドファンディングを行なうと、目標金額100万を上回る1,345,500円を集めることに成功。
そして今回の全国公開にあたっては、配給・宣伝費を集めるために再びクラウドファンディングを実施し、目標金額200万を超える2,646,500円を集めた。
武内の行動力や想いが人々の心を動かし、テレビや新聞などのメディアでも取り上げられた。また、日本公開に先駆けて、2023年にニューアーク国際映画祭でワールドプレミアを果たし、デトロイト・トリニティ国際映画祭、ボルティモア国際黒人映画祭など、海外の映画祭で多数の賞を受賞。初監督作品にして、その意欲的な姿勢で次々と快挙を成し遂げる。
その後、2023年11月、唐津ライジングサン国際映画祭でジャパンプレミアが行われ、ゴールデンサン賞を受賞。2024年2月には、座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバルで東京で初上映されて話題に。そして今回、2024年8月31日(土)より新宿K’s Cinemaを皮切りに、満を持しての全国公開を迎えた。
【クレジット】
監督・編集・プロデュース:武内剛 撮影監督:成富紀之 脚本・構成:吾妻蓮 MA:藤木かずひと カラリスト:星子駿光 楽曲提供:青木晋太郎 現地コーディネーター:Compangnone Francesca 字幕協力:三浦アーク、Elly
2023 年|日本|カラー|80 分|16:9|Stereo|英題:Padre Project
配給:ミカタ・エンタテインメント 宣伝協力:XHORA © ぶらっくかんぱにー All rights reserved.
公式サイトhttps://padreproject.jp/
公式 X https://x.com/padreproject50
2024 年 8 月 31 日(土) 新宿 K’s Cinema ほか全国ロードショー