東海テレビドキュメンタリー「いもうとの時間」劇場公開決定 ティザービジュアル&特報解禁

(2024年10月9日17:15)

東海テレビドキュメンタリー「いもうとの時間」劇場公開決定 ティザービジュアル&特報解禁
「いもうとの時間」ティザービジュアル

東海テレビ製作のドキュメンタリー「いもうとの時間」が、2025年1月4日 (土)よりポレポレ東中野、ヒューマントラストシネマ有楽町にて劇場公開することが決定して、ティザービジュアルと特報が解禁になった。

1961 年、三重と奈良にまたがる集落・葛尾で凄惨な事件が起こった。村の懇親会で振舞われたぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡。世にいう名張毒ぶどう酒事件である。犯人と目されたのは、奥西勝被告(当時35歳)。客観的証拠はなく、あるのは自白調書のみ。一 審判決では無罪を勝ち取ったが、二審では一転して死刑判決が言い渡される。以降、無実を訴え続けるも、奥西は89歳で獄中死した。

先月9月26日、「袴田事件」の再審公判で、鈴岡地裁は袴田巖さん(88)に対して無罪を言い渡した。事件発生・逮捕から実に 58 年を経た無罪判決。本映画にも判決後の袴田さんの表情が捉えられているが、今回の判決では、捜査機関による「自白の強要」「証拠の捏造」が認められた。そして10月8日、検察が控訴をしないことを発表。9日に検察が上訴権の放棄を裁判所に伝え、袴田さんの無罪が確定した。

一方、被告が亡くなった名張事件で再審請求を引き継いだのは妹の岡美代子さん。弁 護団を結成し、新証拠を出し続けるが、再審の扉は開かない。遂に10度目の再審請求も幕を閉じ、棄却され続けた月日はなんと半世紀。再審請求は配偶者、直系の親 族及び兄弟姉妹しかできない。美代子さんは現在94歳。美代子さんがいなくなれば、事件は 闇の彼方に消える。残された時間はそう長くはない。それでも兄の無罪を信じ、長生きを誓う。あまりにも長く辛い「いもうとの時間」は果たしていつまで続くのか。兄の無罪を信じて64年。いつか真実が分かるその日まで、「いもうと」は生きる。

名張事件を取材し続けて46年、東海テレビの名張事件ドキュメンタリーは8 作目となる(映画化は4度目)。
名物プロデュ ーサー阿武野勝彦が東海テレビを退職する最後の題材に選んだのが名張事件だった。『人生フルーツ』『ヤクザと憲法』『さ よならテレビ』を生んだ東海テレビドキュメンタリー劇場の第 16 弾。取材を引き継いできたディレクターたちの思いを結集させ、裁判の非道ぶりを叫ぶ。2024年2月に東海テレビローカルで放送された番組を追加取材・再編集した劇場版。

今回、解禁されたティザービジュアルには、今は葛尾の山ひとつ越えた隣村で暮らす美代子さんが手押し車を押す姿が捉えられてお り、「生きている限りー真実を待つ」とコピーが添えられている。関係者は、今こそ公開されるべき本作に是非ご期待下さいとしている。

【クレジット】
プロデューサー:阿武野勝彦|監督:鎌田麗香|音楽:本多俊之、鈴木よしひさ 音楽プロデューサー:岡田こずえ|編集:奥 田繁|撮影:坂井洋紀 米野真碁|音効:久保田吉根 ナレーション:仲代達矢
製作・配給:東海テレビ放送|配給協力:ポレポレ東中野|宣伝:ブライトホース・フィルム
2024 年/90分(予定)/日本/ドキュメンタリー/DCP
公式 HP:https://pole2.work/imouto
©東海テレビ放送
2025年1月4日(土)よりポレポレ東中野、ヒューマントラストシネマ有楽町にてロードショー