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映画
「ベルナデット 最強のファーストレディ」カトリーヌ・ドヌーヴが仏大統領夫人を熱演
(2024年11月7日10:00)
フランス映画界を代表する名優カトリーヌ・ドヌーヴが、「シラク大統領夫人」として親しまれた実在する元政治家ベルナデット・シラクを演じる「ベルナデット 最強のファーストレディ」が8日から公開になる。
ベルナデット・シラクは第22代フランス大統領ジャック・シラクの夫人で、自身もコレ-ズ県の県議を務め、入院中の子供と老人の生活所嫌悪向上を目指す団体「パリの病院・フランスの病院基金」の代表を務めるなど活動。著書「私はただあるがままに」で知られる。そのベルナデット・シラクの生き様をユーモアを交えながら描いたドヌーヴの最新作。シラクが大統領に就任した1995年から、極右のジャン=マリー・ル・ペンに勝って2期目を務めた2007年までの12年間を描く。
ドヌーヴを、抜群のコメディセンスと共に、新たな姿でスクリーンに登場させた作品としても話題を呼んだ。「事実を自由に脚色」したユニークなアイデアと、ベルナデットの知られざる姿にフランス中が熱狂。公開週の興行収入No.1を記録する大ヒット作品となった。監督は、フランスの政治経済やジづ教育に関するテーマを扱ったTVドキュメンタリーや、TVドラマシリーズJeune et golr」の脚本を手掛け、本作が初長編監督作品となるレア・ドムナック。本作で2004年のセザール賞、リュミエール賞で新人作品賞にノミネートされた。
シラクが大統領選挙に勝利し、ファーストレディとしての仕事をしようとしていたベルデナットだったが、大統領の広報アシスタントを務める娘のクロードから、「時代遅れ」などといわれて遠ざけられていた。そうしたなか、彼女の参謀についたエリゼ宮の職員ベルナールの「ご自分を解放すれば、道は開けます」との言葉を胸に、局面を打開しようとする。時代と寄り添い、ポジティブに変化し発信を続ける彼女の姿に、まずは国民が熱い視線を寄せ始める。そしてその中には、夫シラク大統領のかつての天敵サルコジもいた。仏国民の心を掴んだファーストレディ誕生秘話を描く、勇気をもらえる感動作。
ベルナルドにドヌーヴのほか、シラク大統領役に、フランスのセザール賞助演男優賞にノミネートされた「カミーユ、恋はふたたび」(15)や、セザール賞で監督賞、脚色など5部門を受賞した「天国でまた会おう」(19)年などのミシェル・ヴュイエルモーズ、夫妻の娘クロード・シラクに、セザール章助演女優賞を受賞した「ブラッディ・ミルク」(17)などのサラ・ジロドー。ベルナルドの参謀ベルナールに、「レセ・パセ 自由への通行許可証」(03)で、フォートローダーデール国際映画祭の助演男優賞を受賞したドゥニ・ポダリデスなどのキャスト。
ドヌーヴは、ベルナデット役を引き受けたことについて、「私の最初の反応は『え?ベルナデット・シラク?』でした。伝記映画に興味がありませんから」といい、「レア・ドムナックとクレマンス・ダルジャンのシナリオが、本当に素晴らしく、とてもよく書けていて、すごく笑えたからです。その後、レアに会った時に、事実をそのまま映画にするのでも、ベルナデット・シラクに似せようとするものでもなく、ただ役の心を演じればいいのだということを理解しました。シナリオを読んだことと、レアにあったことで、考えが変わったのです」と語っている。大御所女優の風格を漂わせながらも随所でエスプリのきいた、時に皮肉たっぷりのジョークなどで笑わせ、これまでにないドヌーヴの新境地を見せる作品になっている。
【ストーリー】
ベルナデット・シラクは、夫ジャック・シラクを大統領にするため、常に影で働いてきた。ようやく大統領府であるエリゼ宮に到着し、自分の働きに見合う場所を得られると思っていたが、夫やその側近、そして夫の広報アシスタントを務める娘からも「時代遅れ」「メディアに向いていない」と突き放されてしまう。だが、このままでは終われない。参謀の”ミッケー”ことベルナール・ニケと共に、「メディアの最重要人物になる」という、華麗にして唯一無二の”復讐計画”をスタートさせる。
【クレジット】
監督:レア・ドムナック 脚本:レア・ドムナック、クレマンス・ダルジャン
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ドゥニ・ポダリデス、ミシェル・ヴュイエルモーズ、サラ・ジロドー
2023/フランス/フランス語/カラー/93分 配給:ファインフィルムズ 原題:Bernadette 映倫:G 後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
© 2023 Karé Productions - France 3 Cinéma - Marvelous Productions - Umedia
11月8日より新宿ピカデリー他全国ロードショー