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映画
「パリ・オペラ座『白鳥の湖』IMAX」 クラシック・バレエの代表作が世界初のIMAX上映 11月8日より限定7日間公開
(2024年11月8日16:00)
パリ・オペラ座のルドルフ・ヌレエフ版「白鳥の湖」が、IMAX 認証カメラによって撮影された「Filmed for IMAX」作品として世界で初めて劇場公開される映画「パリ・オペラ座『白鳥の湖』IMAX」が11月8日から、TOHOシネマズ 日比谷他で公開されている。
ティザー予告映像で は、美しいシーンの数々がダイナミックなカメラワークで捉えられ、これまでに見たことのない 臨場感あふれる映像として映し出されている。また、メインビジュアルも、ダンサーがすぐ目の前にいるかのような迫力と、そのしなやかさと美しさを細部まで捉えたカットとなっている。
大きな IMAX スクリーンでの上映は、劇場の最前列で生の舞台を観ているかの ような臨場感のある美しい映像、音響のクオリティも高く、全く新しい鑑賞経験となる。映像ならではの出演者のクローズアップや演技も楽しめる一方で、今までのバレエ映像では 得られなかった、パリのオペラ・バスティーユ劇場で実際に鑑賞しているような体験ができる。 時には群舞の中で踊っているような没入感を感じることもできる作品になっている。
クラシック・バレエ作品の中でも、もっとも有名な作品である『白鳥の湖』は、先だってのパリ五 輪での聖火リレーでも、バスティーユ広場でパリ・オペラ座バレエのダンサーたちがこの『白鳥の湖』を踊る中でエトワール二人によるリレーが行われるなど、バレエ団の象徴となっている。今年 2 月に開催されたパリ・オペラ座バレエの来日公演でも、『白鳥の湖』のチケットは瞬く間にソー ルドアウトとなり、絶賛の嵐が駆け巡った。
パリ・オペラ座のルドルフ・ヌレエフ版『白鳥の湖』の最大の特徴は、王子の深層心理 に光を当てている上、王子ジークフリートの家庭教師であるヴォルフガングの正体が悪魔ロットバルトだということ。ヴォルフガングは王子を指導することを通して支配し、破滅へと誘う存在だが、この二人の師弟関係は愛情にも近い特別な絆ともなっている。通常の『白鳥の湖』よりもロットバルトはスタイリッシュかつ重要なキャラクターとなっ ており、3 幕ではオディールと王子、ロットバルトの 3 人によるパ・ド・トロワを構成し、ロットバルトのソロも用意されているなど三角関係が強調されている。
1 幕では男性 ダンサーたちによる群舞があるなど、男性ダンサーたちのダイナミックな踊りがたっぷ り見られるのも特徴。さらに、スターダンサーで高度な技術の持ち主だったヌレエフによる振付らしく、白鳥のコール・ド・バレエでは細かな足捌き、 音の一つ一つにパを割り当てるなど非常に難度の高い踊りになっており、世界最高レベルを誇るパリ・オペラ座だからこそ実現 できる宝石のようにきらめく精巧な群舞が堪能できる。華麗で洗練された舞台美術も見どころの一つ。
白鳥オデット、黒鳥オディールの二役を演じるパク・セウンは韓国出身で、パリ・オペラ座では初めてのアジア人エトワール。華 奢な身体で伸びやかに表現する繊細な抒情性、そして 32 回転のグラン・フェッテを完璧に決める強靭な技術とドラマ性を兼ね備えていて理想的なオデット。繊細で独創的な踊りは圧巻で、まさに肉体による芸術表現といえそうだ。
王子ジークフリートを演じるポール・マルクは、2020年12月、コロナ禍の最中に無観客配信 された『ラ・バヤデール』のブロンズ・アイドルの演技でエトワールに任命された。現在のオペラ座のエトワールの中でもトップのテ クニックを誇り、驚くばかりに高い跳躍と美しいつま先、オペラ座ならではのエレガンスを持ち合わせている。
今年のパリ・オペラ 座バレエの来日公演でも、この二人のパートナーシップの見事さで、目の肥えた日本のバレエファンにも熱狂を呼ぶ至高のパフォ ーマンスを見せてくれた。
悪魔ロットバルトを演じるのは、ドキュメンタリー『未来のエトワールたち パリ・オペラ座学校の一年間』 やユニクロの広告にも出演していたプルミエ・ダンスールのパブロ・レガサ。黒い巻き毛が魅力的、演劇性にも優れたダンサーでありエトワール最有力候補の注目株だ。
またパリ・オペラ座バレエには、現在日本人、および日本の血を引くダンサーが多数活躍しており、本作でも、コリフェのエリザべス・パティントン正子、桑原沙希、カドリーユの山本小春、アリシア・ヒディンガが出演している。 世界最高峰のパリ・オペラ座の最高傑作、世界一美しいバレエ作品『白鳥の湖』を、前代未聞の IMAX のために作られた映像で現地さながらの臨場感たっぷりに堪能できる作品になっている。11月8日から限定1週間で公開される。
【あらすじ】
ジークフリート王子の誕生日を祝う宴の準備が進められている。王子はこの日に花嫁を選ばなければならない。理想の愛を夢見ている王 子は現実を忘れようとしている。だが家庭教師のヴォルフガングは王子の務めを思い起こさせ、現実に引き戻そうとしている。夢に憩いを求めて物思い にふける王子は、悪魔ロットバルトの魔力で白鳥の姿に変えられてしまったオデット姫に出会う。真実の愛だけが、この魔法を解くことができると身の上 を語るオデットに魅了された王子は、彼女だけを永遠に愛することを誓い、誕生日の祝宴に彼女を招く、だが、誕生日の舞踏会に現れたのはロットバルト と、オデットにそっくりな彼の娘オディールだった。王子はオディールの中に愛するオデットの姿を見て彼女に結婚を誓ってしまい、オデットを永遠に失う ことになる…。
【クレジット】
監督:イザベル・ジュリアン
音楽:ピョートル・イリイチ・チィコフスキー
キャスト: オデット/オディール パク・セウン (エトワール) ジークフリート王子 ポール・マルク (エトワール) 家庭教師ヴォルフガング/ロットバルト パブロ・レガサ (プルミエ・ダンス―ル) パ・ド・トロワ エロイ―ズ・ブルドン (プルミエール・ダンスーズ) ロクサーヌ・ストヤノフ(プルミエール・ダンスーズ) アンドレア・サーリ (スジェ) チャルダッシュ オーバーヌ・フィルベール (スジェ) ジャック・ガストフ (プルミエ・ダンス―ル) スペイン カミーユ・ボン (スジェ) カン・ホヒョン (スジェ) フロラン・メラック (プルミエ・ダンス―ル) アルテュス・ラヴォ― (プルミエ・ダンス―ル) ナポリ マリーヌ・ガニオ (スジェ) ニコラウス・チュドラン (スジェ)
パリ・オペラ座管弦楽団 指揮:ヴェロ・ペーン 原題:SWAN LAKE/上映時間:140分予定/11 月 8 日(金)より7日間限定公開
コピーライト:© Natalia Voronova
公式サイト:https://tohotowa.co.jp/parisopera/movie/swanlake/
配給:東宝東和