「コメント部隊」世論操作・フェイクニュースの闇に迫る問題作 アン・グクジン監督が見どころ解説

(2025年2月12日10:00)

「コメント部隊」世論操作・フェイクニュースの闇に迫る問題作 アン・グクジン監督が見どころ解説
「コメント部隊」場面写真

現代社会に潜む陰謀論「世論操作」に強烈な疑念を提起する新たな犯罪スリラー「コメント部隊」(2月14日公開)のアン・グクジン監督が、同作の見どころを解説するメッセージが公開された。

SNSやオンラインコミュニティなどにはびこるフェイクニュースが社会を混乱に陥れることもある今日。そんなサイバー空間を誰かが支配しているかもしれないという現代社会に潜む陰謀論、「世論操作」の闇に迫った犯罪スリラー映画が誕生した。

主演はドラマ「私の解放日誌」で大ブレイクし、『犯罪都市 THEROUNDUP』などに出演する、今最も影響力のあるトップ俳優として注目されているソン・ソック。その他、優れた演技力で早くから映画界の新星として注目を浴びるキム・ソンチョル、キム・ドンフィ、ホン・ギョンら若手俳優たちとの豪華共演も見どころになっている。

国家情報院の世論操作事件を題材にしたチャン・ガンミョン氏の同名小説が原作となる本作は、アン・グクジン監督が9年ぶりの新作として、脚本も手掛けた渾身作。2008年、短編映画『うちへ遊びにおいで(原題)』でデビューしたグクジン監督は、2015年映画『誠実な国のアリス』で韓国社会を赤裸々かつ愉快に風刺しマスコミと批評家から好評を得て映画界の次世代監督として注目された。

「コメント部隊」世論操作・フェイクニュースの闇に迫る問題作 アン・グクジン監督が見どころ解説
「コメント部隊」世論操作・フェイクニュースの闇に迫る問題作 アン・グクジン監督が見どころ解説

コメント部隊やネット世論操作など、周囲で一度は聞いたことのある身近な話だが、現実の問題でありながら誰も実態を確認したことのない斬新かつあいまいとしたテーマを選んだグクジン監督は、「現代社会に潜む陰謀論について、目の前で見せることができる映画ではないか。単なる1つのネットの話ではなく、今私たちが生きているこの社会環境についてすべて盛り込みたい」と演出したきっかけについて語る。

そして、「『コメント部隊』は面白い陰謀論があふれるネット投稿のような映画だと思う」と語ったように、映画はコメント部隊の実態からネット世論操作をする方法、それによって生じるバタフライ効果までを赤裸々に描き、現代社会に痛烈なメッセージを投げかける。

「永遠に消えることのないネット世界で、何度でも見返せる映画になってほしい」と願いを語ったグクジン監督。現実的なストーリーを独特な語り口で表現することで有名なだけに本作は今まで見たことのない上質な犯罪ドラマとして話題を呼びそうだ。

【STORY】<br> どこからが真実で、どこまでが嘘かーー。実力はあるものの見栄っ張りな社会部記者イム・サンジン。大企業マンジョンの不正に関する特ダネ記事を出すが、それが誤報であることが判明し停職処分となる。そんなある日、謎の情報提供者が現れる。自分のことをネット世論操作を主導するコメント部隊「チームアレブ」のメンバーだと主張するその情報提供者はお金さえ払えば真実を嘘に、嘘を真実にすることができると言うが…。

【クレジット】
監督・脚本:アン・グクジン
出演:ソン・ソック、キム・ソンチョル、キム・ドンフィ、ホン・ギョン
2024年/韓国/109分/ビスタ/DCP5.1ch/字幕翻訳:福留友子/原題:댓글부대/英題:TROLL FACTORY/映倫【G】区分
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2025年2月14日(金)より、シネマート新宿ほか全国公開