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映画
第27回上海国際映画祭 オダギリジョー主演「夏の砂の上」が審査員特別賞 日本映画週間開催
(2025年6月24日11:00)

第27回上海国際映画祭の「金爵賞」の授賞式が21日、上海大劇院で行われ、オダギリジョーが主演・共同プロデューサーを務めた「夏の砂の上」(玉田真也監督)と中国の「長夜将尽」が審査員特別賞を受賞した。また日本映画週間(13日~22日)が開催され「リライト」など6作品が上映された。
中国の国際ニュースチャンネル「CGTN」によると、金爵賞は、メインコンペティション、アジア新人、ドキュメンタリー、アニメ、短編の五つの部門が設けられており、28の国と地域からの49作品がノミネートされた。メインコンペティション部門(15本がノミネート)では、キルギス映画「黒、赤、黄」が最優秀作品賞を受賞し、「夏の砂の上」と中国の「長夜将尽」が審査委員会特別賞を、中国の曹保平監督が「脱缰者也」(逃亡者)で最優秀監督賞を受賞した。
中国の曹保平監督が「脱缰者也」(逃亡者)で最優秀監督賞を受賞。ポルトガルとブラジルの共作「思い出の香り」(THE SCENT OF THINGS REMEMBERED)に主演したジョセ・マルティンスが最優秀男優賞、「長夜将尽」のヒロイン、中国の俳優・万茜が最優秀女優賞を受賞した。
主演と共同プロデューサーを務めたオダギリジョーは、「海外で日本の作品が選ばれるというのは、ちゃんと伝わっているんだなと安心になるし、これからも頑張っていこうと活力になります」などと受賞を喜んだ。
「夏の砂の上」は、息子を亡くした喪失感から人生の時間が止まり、妻に見限られた主人公と、妹が置いていった17歳の姪との突然の共同生活から始まる物語。オダギリジョー、髙石あかり、松たか子、森山良太朗などのキャスト。長崎出身の松田正隆による読売文学賞戯曲・シナリオ賞受賞の傑作戯曲を気鋭の演出家・玉田真也の監督・脚本で映画化した。7月4日(金)公開。
また早川千絵監督の「ルノワール」(6月20日より上映中)は同映画祭のパノラマ部門に出品された。
■日本映画週間開催 「リライト」など6作品上映
上海国際映画祭の日本映画週間が13日~22日まで、上海市の映画館、和平影都で開催され、開幕式には映画「リライト」の橋本愛、松居大悟監督、や「ネムルバカ」の乃木坂46の久保史緒里と阪本裕吾監督が登壇して挨拶した。同イベントは日本のNPO法人日中映画祭実行員会主催により、中日映画祭20周年記念として開催された。
15日に行われた開幕式では、岡田勝・在上海日本国総領事・大使が登壇して、「に骨委が週刊で映画を観た多くの中国の方々が、日本医関心を持ってくださり、そして実際に日本に行って日本との間の関係を評価されています。これからも引き続き日本と中国の往来、文化の関係がますます深まることぉ心から願っています」と挨拶した。
上海国際映画祭組織委員会の曹吟副事務局長は、「日本映画週刊はこの映画祭の人気企画です。今年も厳選した6作品を上映致します。これらの作品は日本の現代社会を生き生きと映し出し、独自の芸術的な視点から人類共通の感情にも光を当てています」と述べた。
上映されたのは、池田エライザ主演、松居大悟監督「リライト」、乃木坂46の久保史緒里主演、阪本裕吾監督「ネムルバカ」、寺尾聰、松坂桃李主演、小泉徳宏監督「父と僕の終わらない歌」、山﨑賢人主演、福田雄一監督「アンダ―ニンジャ」、のん主演、堤幸彦監督「私にふさわしいホテル」、菅田将暉主演、岸善幸監督「サンセットサンライズ」の6作品。
13日に行われた開幕式には、「リライト」に出演している橋本愛と松居大吾監督、「ネムルバカ」の乃木坂46の久保史緒里と阪本裕吾監督が登壇して挨拶した。「リライト」の松居監督は、中国語で「松居大悟です」と挨拶し、「上海国際映画祭は現地で参加するのは2回目になります。また参加できて嬉しい。これから見ていただく『リライト』は、一昨日日本でも公開したばかりなので、まだまだぴちぴちの状態でミンさんイ見ていただくのでとても楽しみです」と語った。
若い中国人男性の来場者は「CGTN」のインタビューに、「今日は『リライト』を観に来ました。主演の池田エライザさんが好きです。彼女のルックスはもちろん、メディアで見せる『クールな女の子』のキャラもすごく魅力的で惹かれます」と語っていた。また女性の来場者は「上海国際映画祭はアジア初公開や中国初公開の作品があるのですごく魅力的」と語っていた。