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映画
「劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット」公開記念舞台挨拶 荒木飛羽、藤本洸大、阿部顕嵐、澤田育子監督登壇
(2025年6月30日20:15)

「劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット」の公開記念舞台挨拶が29日、東京・千代田区のTOHOシネマズ日比谷で行われ、荒木飛羽、藤本洸大、阿部顕嵐、澤田育子監督が登壇した。オフィシャルレポートを公開。
昨年2024年9月より放送が開始され、回を重ねるごとに注目を集めていき、今期一番の青春ドラマとの呼び声が高い、MBSドラマフィル「スメルズ ライク グリーン スピリット」。放送終了後、SNS 上では「#スメルズロス」と、最終回を惜しむ声も挙がった話題作。この度、ドラマを再編集し、さらに原作、ドラマにもないオリジナルエピソードを加えた『劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット』が完成、27日より全国公開がスタートした。
本作は、2011年から 2012年まで「コミック Be」(ふゅーじょんぷろだくと)で連載され、2012年「SIDE A」、2013年「SIDE B」の計2巻として単行本化された、永井三郎原作の金字塔・人気漫画原作で、10 年以上の時を経ての実写化。閉鎖的な平成の田舎を舞台に、自分のアイデンティティに目覚め、彼を取り巻く少年たちが織り成すひと夏の淡い青春ストーリー。
クラスで浮いていて “髪が長い”という理由で、同級生からいじめられるが抵抗せず、唯一の心のよりどころが、隠れて母親の口紅を塗ったり、服を着たりすることが日課となっている主人公・三島フトシ役に、19 歳で俳優歴10年のキャリアを持ち、「あなたの番です」「First Love 初恋」『あのコはだぁれ?』など話題作の出演が続く、荒木飛羽。
「本当の自分」を押し殺し、クラスで浮いていて “髪が長い”という理由で、三島をイジメるグループのリーダーで、ある日、三島が落とした口紅を自らの唇に塗ろうとする桐野マコト役には、ドラマ「低体温男子になつかれました。」で初主演を務め話題の曽野舜太。さらに、三島に対し強く当たってしまう、バスケ部に所属するクラスのムードメーカー・夢野太郎役に『恋わずらいのエリー」で映画初出演以降、俳優として目覚ましい活躍を見せている藤本洸大。さらに、どこか訳アリな様子もうかがえる、都会から閉鎖的な田舎に転任してきた社会科教師・柳田役に、自身初の教師役となる阿部顕嵐が怪演。今、旬の俳優陣が揃い、各キャラクターを個性豊かに演じ切っている。
この度、劇場版の全国公開を記念し、公開記念舞台挨拶を実施する運びとなった。ドラマから映画化、そしていよいよ全国公開を迎えた今の心境、そして感謝の気持ちを初めて語った。さらに、高校生たちが“それぞれの道”“別々の人生”を選ぶ物語にちなみ、キャストが、もし「別の人生」があるとすれば、どんな「道」を選ぶか...例えば、「別の職業」、もしくは「なりたい自分像」について、初告白した。
冒頭の挨拶で「自分たちのひと夏をかけた作品」と自身にとって特別な作品だと語った荒木。ドラマが話題となり、劇場版となった本作を「みなさんに愛していただけたらなと思っています。楽しんでください」と笑顔で呼びかけた。
「たくさんの方に愛されたからこそ!」と反響に触れた藤本は「感謝と幸せを感じています」とにっこり。「僕たちの 2 度と戻ってこない夏が凝縮されている作品なので、スクリーンで楽しんでください」との阿部のコメントに会場から拍手が湧き起こると、澤田監督は「みなさんの応援が作品を映画館に運んでくださった」と感謝していた。
自身にとって本作はどんな作品になっているのかと問われた荒木は、「自分たちの夏をまるまる使って、愛を持って、責任を持って取り組んだ作品です」と充実感を滲ませる。荒木自身もドラマ、映画で新しい感情が湧いたとし、観るたびに発見がある作品であるとアピール。続けて、「みなさんに楽しんでもらえたらな、というその一言です。そこから何かが
生まれれば」と、作品を観た人それぞれが何かを受け取ってもらえたらうれしいと語る。
「閉鎖感、誰かの視線、言葉にならない空気、普通という言葉の圧力が日常には潜んでいると思っている」と話した藤本は、「そういったことに叫んで立ち向かっているわけじゃなくて、静かに、むしろもがきながら立ち向かっている姿が丁寧に描かれている作品であり、僕にとって大切な作品です」と作品の魅力に改めて触れる。
「すごく挑戦的な役だった」と話した阿部はオファー時を振り返り、「とても愛のあるオファーでした。これこれこうだから、顕嵐くんにやっていただきたい、顕嵐くんにやっていただくから意味があるという愛のあるオファーがうれしかった」と満面の笑み。しかし、同時に「ちゃんと内容が面白くないと意味がない」と思ったそうで、「僕の夏を捧げるのだから、自分が納得できない作品をやるくらいなら休んだほうがいい」という覚悟を持って挑んだ役だとも明かす。演じた柳田については「誰しもが持っている凶暴性。柳田の場合はたまたま人の道を外れてしまったけれど、誰にでもあるものだから...という思いで挑戦させていただきました」と説明し、思いを馳せていた。
「愛すべき作品になった」と話した澤田監督は「原作はとてもパワーがある作品なので、原作を愛している方々をがっかりさせないこと、そしてそれを超えるような新しい世界を作りたいという思いで挑みました」と本作に込めた強い思いに触れ、本読みの段階から、キャスト、スタッフの才能と愛情を惜しみなく注ぐことができた作品だと胸を張っていた。
それぞれの決断で人生を進む物語が描かれる本作。「もし、別の人生があるとしたら、どんな道を選ぶのか」という質問に答えるコーナーももうけられた。「僕は2 択!」と即答した阿部は旅人か宇宙飛行士になりたいという。「旅人」になりたい理由は、「今、すごく便利な暮らしをさせていただいているので、宿もなし、お金も持たずにバックパッカーをしてみたい!」と目を輝かせる。「宇宙飛行士」は「『宇宙兄弟』が大好きだから」という理由だそうだが、「僕の年齢ならまだなれる(可能性がある)!」と補足。さらに「身長も運動神経も、年齢も OK。あとはすごく勉強して理工学部へ進めば」とまだ可能性があると主張し、「もし、なっていたらこの場所に立っていないけれど...。なってみたいとも思っています」と憧れの気持ちはずっと持っているともしていた。
「アイドルとかかな...」と答えた藤本は、本日参加出来なかった桐野役の曽野舜太(M!LK)を思わせる“いいじゃん”の振りするような仕草を見せる場面も。しかし、本当になりたいのは「営業か占い師」と打ち明け、共通点はトーク力だと解説し、ギュッと心を掴むトーク力がうまい職種に憧れるとのこと。
澤田監督からの「藤本くんの言葉にもあるよ!」との言葉を受けた藤本は、少し照れながらもうれしそうな様子を見せ、「高2で芸能の道を選んだけれど、それまでは起業や営業をと思っていた」とも明かしていた。「美容師かバンドマン。歌がうまくなりたくて」と答えた荒木。役で演じる機会があるとの指摘に「役ではなく自分の一生を賭けてやってみたい」と回答。「親が美容師だったので、小さい頃から見ていて。人の髪を切るのを見るのも、喜んで帰って行くのを見るのも好き。美容師でちょっと偉い人になって、後輩とかにハ
サミをあげたりしたい」などと具体的な願望も明かす場面もあった。
最後の挨拶で「思春期の心の成長を描いた作品。観てくれた人の背中を押せるような作品になればいいなと思っています」と呼びかけた阿部。藤本は「夢野として過ごした大切な日々が刻まれた大好きな作品なので、みなさんの心に残り続けたら幸せです。そして僕は演じられてとても幸せでした」と改めて感謝。荒木は「愛していただき、ここに立てていることに感謝しています。三島とは 1 年以上一緒にいたんじゃないかなってくらい思い出に残っています。一生の宝物にしていきたいと思います。みなさんにもそうしていただきたいです」と笑顔で呼びかける。
澤田監督は、「自分にとっての正義が誰かを傷つけたりすることもある。自分を貫くことが大事な人を守ることとせめぎ合い、葛藤するというのは大人なってもあること。若い方はもちろん、大人の方、熟年の方、いろいろな世代の方に観ていただきたいです!」とし、舞台挨拶を締めくくった。
■「劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット」公開記念ティーチイン付き上映開催
●開催日
1. 2025 年 6 月 30 日(月)
2 . 2025 年 7 月 02 日(水)
連日 19:00 の回、本編(110 分予定)上映後登壇(30 分)
●開催劇場:TOHO シネマズ 池袋 ※劇場への直接のお問い合わせは固くお断りいたします。
●登壇(予定 敬称略)
1. 荒木飛羽、加治将樹、澤田育子監督 (MC:平体プロデューサー)
2. 澤田育子監督、石川恋、松岡広大、スメルズの村人ズ (MC:平体プロデューサー)
※登壇予定者、イベント内容は予告なく変更される場合もございます。予めご了承ください。
●チケット購入は以下をご確認下さい。
https://slgs-movie2025.ponycanyon.co.jp/
■『スメルズ ライク グリーン スピリット』オリジナルサウンドトラック、7月 4日(金)より配信スタートト
劇場版の公開を記念し、『スメルズ ライク グリーン スピリット』のオリジ
ナルサウンドトラックが、7 月 4 日(金)より配信スタートが決定した。音楽を担当したのはシンガーソングライター・役者の中村中。作品のタイトルから連想されたグランジロックテイストの楽曲群が、登場人物たちの秘めたる感情と共鳴し作品を彩る。
配信は4日(金)よりスタート
https://lnk.to/Smells_Like_Green_Spirit_OST


【クレジット】
出演:荒木飛羽、曽野舜太、藤本洸大片田陽依、金井美樹、富岡晃一郎、池田有希子、鳥居みゆき、宮下今日子、市川しんぺー、西原誠吾、千代田信一、加治将樹、荻野友里友、黒沢あすか、酒井若菜、阿部顕嵐
原作:永井 三郎
(コミック Be「スメルズ ライク グリーン スピリット」/ふゅーじょんぷろだくと 刊)
監督 澤田育子
脚本 新井友香 音楽 中村中
エグゼクティブプロデューサー 菊池貞和 平体雄二 プロデューサー 中村美香 宮田幸太郎
撮影 佐藤康祐、照明 大和久健、録音 柴田陽一郎、編集 増田嵩之、選曲 榊原聡志
美術プロデューサー 木村文洋、美術 横守 剛、衣裳 塩野谷由美、ヘアメイク 染川知美、
インティマシーコーディネーター 西山ももこ、監督補 寺田明人、製作担当 萩原 満、
メイキング 宮崎陽介、ビジュアル写真 枝 優花
製作プロダクション:スタジオブルー 製作:「劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット」製作委員会
配給:ポニーキャニオン
(C)「劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット」製作委員会
映画公式 X:@ SLGS_movie2025 https://x.com/SLGS_movie2025
公式ハッシュタグ #スメルズライクグリーンスピリット #映画 SLGS
映画公式 HP https://slgs-movie2025.ponycanyon.co.jp
ドラマについて:MBS ドラマフィル 「スメルズ ライク グリーン スピリット」 FOD、U-NEXT にて好評配信中
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ブラッド・ピット主演「F1/エフワン」全米週末興行初登場1位
(2025年6月30日8:45)

ブラッド・ピット主演の「F1/エフワン」が27日、日米同時公開になり、同日の北米興行収入が2500万ドル(約36億円)を記録して初登場1位になった。
米興行サイトBox Office Mojoによると、27日の北米興行は「F1/エフワン」(英題、F1:The Movie)が2位以下を大きく引き離して興収2500万ドルで1位だった。
同作は、ピット演じる元F1ドライバーのソニーが、元チームメイトのルーベン(ハビエル・バルデム)に誘われ、現役復帰。新人レーサーのジョシュア(アダムソン・イドリス)にアドバイスするが、”過去の人”扱いされ反発されながら、天性のドライビングテクニックと型破りのやり方で最下位のF1チームを優勝を目指すチームにしていくアクションドラマ。
冒頭、レッド・ツェッぺリンの「胸いっぱいの愛を」のハードロックが流れ大音量でマシンのエンジン音が鳴り響く中、ピットが激しく攻めるレースシーンで始まり、まるでF1マシンに同乗しているような臨場感で圧倒する。レースシーンだけでなくピットでのメカニックの作業やケイト(ケリー・コンドン)たちの作戦指揮、無線でのドライバーとのやり取り、そしてソニーとジョシュの確執、バトルなどのドラマも見どころになっている。またイギリスのシルバーストーンから日本の鈴鹿サーキットなど実際のF1の舞台となるサーキットの数々も登場する。
トム・クルーズ主演の「トップガン」シリーズのプロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーとジョセフ・コシンスキー監督がコンビを組み、F1の車載カメラなどでレースの究極のリアリティを追及し”地上の「トップガン」”ともいわれる。ピットが特訓を重ねてスタントなしでレースシーンに挑戦している。オートバイが好きで普段から乗り回していることも役立ったという。
2位は少年とドラゴンの冒険を描いた「ヒックとドラゴン」で興収574万ドル(約8億3000万円)、以下3位はホラー映画「M3GAN/ミーガン」(23)の続編「M3GAN/ミーガン2.0」、4位「星つなぎのエリオ」、5位アクション・ホラー「28年後…」だった。