「ブラックバッグ」 ケイト・ブランシェットVSマイケル・ファスベンダー 諜報組織内部の裏切り者を探すミステリー・サスペンス

(2025年10月6日11:00)

 「ブラックバッグ」 ケイト・ブランシェットVSマイケル・ファスベンダー 諜報組織内部の裏切り者を探すミステリー・サスペンス
「ブラックバッグ」ポスタービジュアル

「プレゼンス」から「オーシャンズ」シリーズまで、多彩なジャンルの作品を生み出してきたスティーヴン・ソダーバーグ監督の新作で、マイケル・ファスベンダーとケイト・ブランシェットの名優の競演による極上ミステリー・サスペンス「ブラックバッグ」が9月26日から公開されている。

舞台は現代か少し先の未来。主人公は一般企業にみせかけた組織の諜報員5名の中から最高機密を盗み出した二重スパイを探し出す司令を受けたジョージ・ウッドハウス(マイケル・ファスベンダー)。その中にはジョージの妻キャスリン・セントジェーン(ケイト・ブランシェット)も含まれていた。裏切り者は、信頼していた仕事仲間か、それとも愛する妻かと謎が深まる。

組織で最もエリートとされたジョージは、皆をあつめてじわじわと腹の探り合い。思いの外こじれた人間関係が滲み出てくるわ、妻の秘密の出張で怪しい機密情報が関わってくるわ、重要人物と思われた者の死体も出てくるわで、誰が怪しいのか全くわからない。誰もが怪しいしこの案件はどうなるのかとスリリングな展開が続く。レビュー収集サイトのRotten Tomatoesによると、288件のレビューのなかで96%が高評価だったという。ちなみに、「ブラックバッグ」とは秘密や隠された司令・物などを示す隠語だという。

 「ブラックバッグ」 ケイト・ブランシェットVSマイケル・ファスベンダー 諜報組織内部の裏切り者を探すミステリー・サスペンス
「ブラックバッグ」場面写真
 「ブラックバッグ」 ケイト・ブランシェットVSマイケル・ファスベンダー 諜報組織内部の裏切り者を探すミステリー・サスペンス
 「ブラックバッグ」 ケイト・ブランシェットVSマイケル・ファスベンダー 諜報組織内部の裏切り者を探すミステリー・サスペンス
 「ブラックバッグ」 ケイト・ブランシェットVSマイケル・ファスベンダー 諜報組織内部の裏切り者を探すミステリー・サスペンス
 「ブラックバッグ」 ケイト・ブランシェットVSマイケル・ファスベンダー 諜報組織内部の裏切り者を探すミステリー・サスペンス

二重スパイ摘発の指令受けて調査に乗り出すジョージ・ウッドハウス役に、英国インディペンデント映画賞主演男優賞を受賞した「HUNGER/ハンガー」(09)、べネチア国際映画祭男優賞を受賞した「SHAME-シェイム-」(11)、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた「スティーブ・ジョブズ」(15)、「X-MEN」シリーズ、「エイリアン:コヴェナント」(17)などの名優マイケル・ファスベンダー。
ジョージの妻で組織の諜報員のキャスリン・セントジェーンに、「アビエイター」(04)でアカデミー賞助演女優賞、「ブルー・ジャスミ」(13)で同主演女優賞を受賞。「アイム・ノット・ゼア」(07)と「TAR/ ター」(22)で2度ベネチア国際映画市女優賞を受賞している名女優ケイト・ブランシェット。組織の幹部のアーサー・スティーグリッツン役にピアース・ブロスナン、ほかにマリサ・アベラ、トム・バーク、ナオミ・ハリス、レゲ=ジャン・ペイジなどのキャスト。

【ストーリー】
英国の国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)のエリート諜報員ジョージ(マイケル・ファスベンダー)に極秘任務「ブラックバッグ」が命じられる。それは、世界を揺るがす不正プログラム「セヴェルス」を盗み出した組織内部の裏切者を見つけ出すことだった。容疑者は諜報員のフレディ (トム・バーク)、ジミー(レゲ=ジャン・ペイ)、情報分析官のクラリサ(マリサ・アベラ)、局内カウンセラーのゾーイ(ナオミ・ハリス)、そして、ジョージの愛妻で凄腕諜報員のキャズリン(ケイト・ブランシェット)の計5名で、任務のタイムリミットは1週間だった。
ある夜、ジョージは裏切者の動向を炙り出すべく、容疑者全員をディナーに招待する。食事に仕込まれた薬とアルコールの作用で、容疑者たちの意外な関係性がつまびらかにされるなか、ジョージは彼らに“あるゲーム”を仕掛けるが...。複雑に仕組まれたウソと妻への疑心に揺れる、究極の試練に直面したジョージの真意とは?

【見どころ+】
諜報員同士の心理戦を描いたノワールもので、ベテラン俳優同士の攻防戦がスリリングに展開される。中でもケイト・ブランシェットとマイケル・ファスベンダーの競演は圧巻だ。また「ムーンライト」でオスカーにノミネートされたナオミ・ハリスも心理カウンセラー役で出ていたり、ボス役で元007のピアーズ・ブロスナン出ていたり、豪華キャストがそろった。諜報組織やマフィアなどが、秘密を握る人物を拉致し麻薬を投与して正体不明にさせ秘密を吐かせるシーンはスパイ映画などにも登場するが、本作でも食事に仕込まれた薬物とアルコールで、諜報員らの意外な関係が浮上する場面がこの映画のハイライトになっている。
脚本のデヴィッド・コープは、脚本を担当したシリーズ1作目の「ミッション:インポッシブル」(96)のリサーチをしていた時に、複数の諜報員にインタビューして、彼らのについて多くのことを知り、私生活に魅了されたことがきっかけで、本作のアイディアを思いついたという。そうした実際の諜報員の私生活などのエピソードを盛り込んだリアルなサスペンスが繰り広げられる。

【クレジット】
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
脚本:デヴィッド・コープ
出演:ケイト・ブランシェット、マイケル・ファスベンダー、マリサ・アベラ、 トム・バーク、 ナオミ・ハリス、レゲージャン・ペイジ、 and ピアース・ブロスナン
2025年/アメリカ/スコープサイズ/94分/カラー/英語/5.1ch
日本語字幕翻訳: 松崎広幸/原題 「BLACK BAG」
配給:パルコ ユニバーサル映画
©2025 Focus Features, LLC. All Rights Reserved.
2025年9月26日(金)より全国公開中