「ハムネット」 シェイクスピア名作の誕生秘話 ジェシー・バックリーがアカデミー賞主演女優賞受賞

(2026年4月8日18:00)

「ハムネット」 シェイクスピア名作「ハムレット」の誕生秘話 ジェシー・バックリーがアカデミー賞主演女優賞受賞
 
「ハムネット」ポスタービジュアル

「ノマドランド」のクロエ・ジャオ監督最新作で、シェイクスピアの名作「ハムレット」の誕生秘話を描き、シェイクスピアの妻アグネスを演じたジェシー・バックリーが主演女優賞を受賞した話題作「ハムネット」が10日から公開される。

原作は2020 年に発表され、英⼥性⼩説賞、全⽶批評家協会賞を受賞し、世界から喝采を浴びたマギー・オファーレル著の同名⼩説。「ノマドランド」(20)で第93回アカデミー賞作品賞、監督賞を受賞したクロエ・ジャオ監督が、ジェシー・バックリーとポール・メスカルの共演で、シェイクスピアの名作「ハムレット」が誕生するまでの波乱のドラマを描いた作品で、第98回アカデミー賞作品賞、監督賞、主演女優賞など8部門にノミネートされ、バックリーが主演女優賞を受賞した。

舞台は16世紀イングランドの小さな村。薬草の知識を持ち、不思議な力を宿したアグネス・シェイクスピアと、作家としてロンドンで活動する夫ウィリアム・シェイクスピア、そして3人の子どもたちが描かれる。夫がロンドンで働くため、父親不在のなかで子どもたちを守り奮闘するアグネスだったが、やがて不運にも11歳の息子ハムネットを失う。
 深い悲しみと苦悩、そして家族の愛と絆が浮かび上がっていく。ペスト禍に揺れる当時の人々の姿や、アグネスの視点から映し出される夫ウィリアムの存在、そして「ハムレット」という戯曲が生まれた背景にある悲劇と愛の物語が描かれた作品。

「ハムネット」 シェイクスピア名作の誕生秘話 ジェシー・バックリーがアカデミー賞主演女優賞受賞
 
「ハムネット」場面写真、「ハムレット」を観劇するアグネス(ジェシー・バックリー)(中央)
「ハムネット」 シェイクスピア名作の誕生秘話 ジェシー・バックリーがアカデミー賞主演女優賞受賞
 
ウィィリアム・シェイクスピア(ポール・メスカル)、アグネスと子供たち
「ハムネット」 シェイクスピア名作の誕生秘話 ジェシー・バックリーがアカデミー賞主演女優賞受賞
 
「ハムネット」 シェイクスピア名作の誕生秘話 ジェシー・バックリーがアカデミー賞主演女優賞受賞
 
「ハムネット」 シェイクスピア名作の誕生秘話 ジェシー・バックリーがアカデミー賞主演女優賞受賞
 
息子のハムネットとウィリアム
「ハムネット」 シェイクスピア名作の誕生秘話 ジェシー・バックリーがアカデミー賞主演女優賞受賞
 
父の劇に出ることを希望していたハムネットだったが
「ハムネット」 シェイクスピア名作の誕生秘話 ジェシー・バックリーがアカデミー賞主演女優賞受賞
 
「ハムネット」 シェイクスピア名作の誕生秘話 ジェシー・バックリーがアカデミー賞主演女優賞受賞
 

アグネス・シェイクスピアに、「ロスト・ドクター」(21)でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされ、本作でアイルランド人として初めてアカデミー賞主演女優賞を受賞したジェシー・バックリー。「ハムレット」「オセロ」「マクベス」「リア王」の4大悲劇などで知られる劇作家ウィリアム・シェイクスピアには「aftersun/アフターサン」(22)でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」(24)などに出演するポール・メスカル。その他、エミリー・ワトソン、ジョー・アルウィンなどが出演。製作総指揮には、スティーヴン・スピルバーグとサム・メンデスが名を連ねる。

【ストーリー】
16世紀イングランドの小さな村ストラトフォードでラテン語の教師として働いていたウィリアム・シェイクスピア(ポール・メスカル)は、森の中の謎めいた洞窟の近くで、鷹狩りの手袋をはめて鷹を呼び寄せ、薬草に詳しいアグネスに出会い、彼女の不思議な魅力に強く惹かれる。やがて2人は愛し合い、アグネスは妊娠したことで家族に勘当され、シェイクスピア家に身を寄せる。やがて2人は結婚してアグネスは森の中で長女のスザンヌを出産。そしてウィリアムはロンドンに出て劇作家の道を歩み始める。スザンヌはストラトフォードに残り、ハムネットとジュディの双子を出産し、子供たちを育てる。そうしたなか、ジュディがペストに感染し、付き添って懸命に看病するハムネットも感染。ジュディは回復するがハムネットは帰らぬ人となるという悲劇に見舞われる。それを契機にウィリアムとアグネスの結婚生活に亀裂が生じ、ロンドンでウィリアムの息子の死を思い起こさせる芝居「ハムレット」が上演されることを知ったアグネスが憤りを抱えたまま劇場の最前列で観劇することになり舞台の幕が開く…。

【見どころ+】
マギー・オファーレルの原作小説「ハムネット」は、「ハムレット」誕生には息子の死が関係していたという視点で描かれている。彼女はクロエ・ジャオと同作の共同脚本を担当。ウイリアム・シェイクスピアとアグネスの出会いと結婚、息子の病死をめぐる家族のドラマを描いている。シェイクスピアを演じるメスカルとその妻アグネス役のバックリーの競演で「ハムレット」誕生までの物語がドラスティックに展開する。「森の魔女の娘」と噂され、薬草に精通し鷹を呼び予言もする自由奔放で不思議な魅力でウィリアムを虜にするアグネスを大胆に繊細にバックリーが演じている前半から、息子ハムネットを失ったことをめぐってウィリアムとの亀裂が深まるなか、息子を題材にしたとみられるシェイクスピアが書き下ろした戯曲「ハムレット」の上演にアグネスの憤りと懊悩があふれ出す後半。そして予想外の結末が待ち受け、深い喪失とそこからの脱却と家族の絆の再生のドラマは見ごたえがある。メスカルとバックリーの熱演、ジャオ監督の精緻で大胆な演出のアンサンブルで、息子の死とシェイクスピアの不朽の名作誕生をめぐる波乱と感動のドラマになっている。

【クレジット】
監督・製作総指揮︓クロエ・ジャオ
脚本︓マギー・オファーレル、クロエ・ジャオ
製作︓スティーヴン・スピルバーグ、サム・メンデス
出演︓ジェシー・バックリー、ポール・メスカル、エミリー・ワトソン、ジョー・アルウィン
2025 年/イギリス/ビスタサイズ/126 分/カラー/英語/5.1ch/原題︓HAMNET/⽇本語字幕翻訳︓⾵間綾平/⽇本語字幕監修︓ 河合祥⼀郎/映倫区分︓G
配給︓パルコ ユニバーサル映画
©2025 FOCUS FEATURES LLC.
2026 年 4 月 10 日(金)公開