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菊間千乃弁護士 検察庁法改正案で安倍首相の「恣意的な人事はない」発言に「にわかには信用できない」と不信感表明

(2020年5月17日)

菊間千乃弁護士 検察庁法改正案で安倍首相の「恣意的な人事はない」発言に「にわかには信用できない」と強い不信感表明
(検察庁法改正案について語る菊間弁護士=16日放送のTBS系「新・情報7DAYS ニュースキャスター」から)

元フジテレビアナウンサーで企業法務などを中心に活躍する弁護士の菊間千乃氏は16日放送のTBS系「新・情報7DAYS ニュースキャスター」(土曜夜10時)で、検察庁法改正案について安倍首相が「恣意的な人事が行われることはない」としていることに「にわかには信用できない」と強い不信感を示して政権の舞台裏について語った。

同番組では検察庁法改正案をめぐって賛否両論があることを取り上げたが、その中でリモートで生出演した菊間氏は、司会の安住紳一郎アナから意見を求められて「少なくとも私のまわりの弁護士で今回の改正に反対していない人はいないです」と明かした。

■「黒川さんの定年延長が今年1月に決まってから、組織に失望したとか、辞めたいっていう声が検察の中で多く聞かれるようになって来たと聞く」

そして「検事は、友達に聞いたんですけど、非常に個人的な見解ですけれども、黒川さん(黒川弘務・東京高検検事長)の定年延長が今年1月に決まってから、組織に失望したとか、辞めたいっていう声が検察の中で多く聞かれるようになって来たなあって感じがするよっていうのは聞きました」と明かした。

安倍首相は国会答弁などで「今回の改正で、三権分立が侵害されることはもちろんないし、恣意的な人事がお紺われることはないと」断言していることについて、安住アナから「政権が人事に恣意的に関与はしないと繰り返し言ってますけど、やはりここはしっかりと見ていく必要があるとお考えですか」と聞かれ「ここまでの状況を見ていると、その発言をにわかには信用できないですよ私は」とキッパリ。

■「加計学園の元幹部の方が最高裁判事に任命されたり、なんかあるんじゃないのかなあって思う部分もある」

その根拠として「まず一つ目はこの段階で延長の基準が決まっていないこと。あとそれから、内閣って最高裁の裁判官の任命権も持っているんですね。で、現在、最高裁判事15名全員、安倍政権長政権なので、全員安倍政権が任命しているんです。最高裁判事って例えば裁判官から何人、弁護士から何人、検察官から何人って、枠が慣例で決まっていたんですけど、これが弁護士枠が恣意的に減らされたりとかいうようなことが見えたりとか、あとは森加計問題がありましたけど、加計学園の元幹部の方が最高裁判事に任命されたりというところを見ると、なんかあるんじゃないのかなあって思う部分もありますし、官僚の幹部の人事も、安倍政権になってから、内閣の人事局に集められて、それが偶然かもしれないですけれども、その後に官僚の方が政権に忖度するかのようなことによる、ありえないような不祥事の数々が起こってきているところからすると、やっぱり恣意的な運用はないんだといわれても、その言葉通りには信じられないですね」と安倍政権に対する強い不信感を表明した。