Plusalphatodayツイッター

大坂なおみ2年ぶり全米OP決勝進出 マスク6人目はフィランド・カスティールさん

(2020年9月11日11:45)

全米オープンテニス(ニューヨーク)は10日(現地時間)、女子シングルス準決勝で大坂なおみ(22=日本)がジェニファー・ブレイディ(25=アメリカ)を7-6、3-6、6-3で下して2年ぶりの決勝進出を決めた。大坂は黒人差別に抗議して毎試合マスクに犠牲者の名前を記入したマスクをして入場しているが、この日マスクに記入された6人目の犠牲者は、「PHLANDO CASTILE」(フィランド・カスティール)さんだった。

大坂は試合後にインスタグラムを更新してカスティールさんの名前を記したマスクをして入場する写真などを投稿して「名前の違う6種類のマスクをつけたということは無益な死が多すぎるということです!ありがとう!」とコメントを添えた。

■⑥「PHLANDO CASTILE」(フィランド・カスティール)

黒人男性のフィランド・カスティールさん(当時32)射殺事件は2016年7月6日に起きた。米ミネソタ州セントアンソニー警察署のヒスパニック系警察官ジェロニモ・ヤネス(28)に交通取り締まり中に拳銃で撃たれて死亡した。カスティールさんは私立高校の食堂責任者だった。

大坂なおみ決勝進出 マスク6人目はフィランド・カスティールさん
(フィランド・カスティールさん=インスタグラムから)

カスティールさんは恋人のダイアモンド・レイノルズさんと4歳の娘を乗せて車を運転していたが、車の後部ライトが壊れていたため同日午後9時、ミネソタ州セントポール郊外でヤネス巡査と別の巡査に車を止められた。免許証と登録証の提示を求められた後、カスティールさんはヤネス巡査に免許のある銃を持っていることを告げたところ「銃に手を伸ばすな」「手を伸ばさない」と短いやりとりの後、ヤネス巡査が至近距離から7発銃撃し5発がカスティールさんに命中して死亡した。

恋人のレイノルズさんは銃撃事件の直後にフェイスブックに動画を投稿しネット上に拡散。全米で抗議行動が起きた。事件から5か月後、ヤネスは第二級過失致死罪などで訴追されたが2017年6月16日に無罪の評決となった。評決後、ヤネスは解雇された。遺族が起こした同市に対する過失致死訴訟は総額380万ドル(約4億円)で和解したという。
カスティールさんの事件の前日5日には、南部ルイジアナ州バトンルージュで、アルトン・スターリングさん(37)が警官に射殺された。6日に現場で警官たちが地面にスターリングさんを押さえつけてから数回発砲する様子のビデオが浮上した。