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池江璃花子”五輪辞退要求“メッセに「とても苦しい」 宇都宮健児氏「五輪中止を求める相手は選手ではなく主催者」

(2021年5月9日15:30)

池江璃花子”五輪辞退要求“メッセに「とても苦しい」 宇都宮健児氏「五輪中止を求める相手は選手ではなく主催者」
(驚異の復活を見せた池江璃花子=インスタグラムから)

白血病との長期闘病を経て驚異的な復活を見せ東京五輪代表入りを決めた競泳女子の池江璃花子(20=ルネッサンス)が7日、SNSで五輪開催の反対表明や代表辞退を求めるメッセージが寄せられていることをツイッターで明かし「それを選手個人に当てるのはとても苦しい」などと胸中を明かして波紋を広げている。これに対して「東京五輪の開催中止を求める」署名活動を行っている元日弁連会長の宇都宮健児氏(74)が8日、「五輪中止を求める相手は選手ではなく主催者」とツイッターで五輪代表内定者に出場辞退を求めるのはやめるよう訴えた。

五輪開催に反対する声が広がる中、池江選手の元にSNSを通じて「東京五輪をやめましょうと発信してください」とか「オリンピック出場を辞退してください」「メダルはあきらめてください」などというメッセージが寄せられたという。これを受けて池江は7日、ツイッターで異例の長文を発表した。「今このコロナ禍でオリンピックの中止を求める声が多いことは仕方なく、当然の事だと思っています」とした上で「やるならもちろん全力で、ないなら次に向けて、頑張るだけだと思っています」と現在の心境を表明した。その一方で「私に反対の声を求めても、私は何も変えることができません」「この暗い世の中をいち早く変えたい、そんな気持ちは皆さんと同じように強く持っています。ですが、それを選手個人に当てるのはとても苦しいです」と胸中を告白した。

■池江のツイート全文

「いつも応援ありがとうございます。 Instagramのダイレクトメッセージ、Twitterのリプライに「辞退してほしい」「反対に声をあげてほしい」などのコメントが寄せられている事を知りました。もちろん、私たちアスリートはオリンピックに出るため、ずっと頑張ってきました。ですが、↓

今このコロナ禍でオリンピックの中止を求める声が多いことは仕方なく、当然の事だと思っています。私も、他の選手もきっとオリンピックがあってもなくても、決まったことは受け入れ、やるならもちろん全力で、ないなら次に向けて、頑張るだけだと思っています。1年延期されたオリンピックは↓

私のような選手であれば、ラッキーでもあり、逆に絶望してしまう選手もいます。持病を持ってる私も、開催され無くても今、目の前にある重症化リスクに日々不安な生活も送っています。私に反対の声を求めても、私は何も変えることができません。ただ今やるべき事を全うし、応援していただいてる方達の↓

期待に応えたい一心で日々の練習をしています。オリンピックについて、良いメッセージもあれば、正直、今日は非常に心を痛めたメッセージもありました。この暗い世の中をいち早く変えたい、そんな気持ちは皆さんと同じように強く持っています。ですが、それを選手個人に当てるのはとても苦しいです。↓

長くなってしまいましたが、わたしに限らず、頑張っている選手をどんな状況になっても暖かく見守っていてほしいなと思います。」

■宇都宮健児氏「見通しの立たない辛い状況に置かれている選手をこれ以上苦しめてはならない」

宇都宮氏は「現在東京五輪代表に内定した選手に出場辞退を求める声がネットで溢れている。だが五輪中止を求める相手は選手ではなく、主催者であるIOC、IPC、国、東京都、組織委である」とツイート。「当然のことながら選手にはいっさいの非はない。見通しの立たない辛い状況に置かれている選手をこれ以上苦しめてはならない」と代表内定選手に五輪開催反対表明や出場辞退を求めるのをやめるよう訴えた。

宇都宮氏は5日に「東京五輪の開催中止を求める」とするオンライン署名を開始。7日にツイッターで「東京オリンピック・パラリンピックの開催中止を求める署名は本日13時23分(開始後49時間23分)20万筆を突破しました。皆様の心強いご協力に感謝申し上げます。署名は多く集まれば集まるほど力を発揮します。引き続きご協力をよろしくお願いいたします」と報告していた。9日午後4時現在で30万人を超えた。