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シモーネ・バイルズ、「ナッサー事件」が五輪途中棄権の原因になった可能性に言及

(2021年8月5日11:45)

メンタルヘルスの問題で東京五輪体操女子団体の競技を途中で棄権し、3日平均台の競技に復帰して銅メダルを獲得した女子体操米代表のシモーネ・バイルズ(24)が4日、米テレビに出演して米女子体操五輪チームの元医師ラリー・ナッサー受刑者(57)から受けた過去の虐待の影響があったことを明かした。


米サイト「TMZ」によると、バイルズは米NBCテレビの朝の情報・ニュース番組「Today」のインタビューで、米体操五輪チームの元医師との恐ろしい体験が、東京大会に出場する際のメンタルヘルスに影響を与えた可能性について語った。

「今になって考えると、頭の片隅にはあるかもしれません。おそらくそうでしょう。なぜなら確実な引き金があったからです。あなたにはわからないでしょうけど、あったと思います」。

米スポーツ界だけでなく全米を揺るがした「ナッサー事件」とは、米女子体操五輪チームの元医師ラリー・ナッサーが女子体操選手など少なくとも150人以上の少女や若い女性に対する性的暴行などで2016年に告発され2017年から18年にかけて禁錮175年の刑を含む事実上の終身刑を言い渡された事件。
バイルズは当時名乗り出てナッサーの性的不正行為を告発した150人以上の被害者の1人として知られる。バイルズは、ナッサー・スキャンダルが忘れられないように競技をしたかったと語った。「それはまだ体操界の一面であり、アメリカの一面であること、そして私たちがもたらしたすべてのものが闇に葬られることなく、重要な問題として話されることが必要だと思います」と語った。

このスキャンダルは、4度の金メダルを獲得したバイルズに大きなダメージを与えており、最近では自身のFacebookの「Simone vs Herself」シリーズで、「自らの命を絶つよりも寝ている方がまし」という理由でいつもベッドにいることを明かしている。「それは、私にとって現実逃避の手段でした。睡眠はその時点で私にとって死に近いものだったので、ずっと寝ていました」と語った。

同サイトは「あなたやあなたの知り合いが、うつ病や自殺願望に悩まされ、助けを必要としている場合は、全米自殺防止ライフラインに連絡してください」と呼びかけた。